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北乃きい32歳、広まった“一生独身宣言”の誤解「結婚もしたいし、子育てもしたい」

一度役に入ったら、撮影中は出たり入ったりできない

北乃きい――役を私生活に持ち込むタイプなんでしょうか。 北乃:私は長期集中型で、短期で入ったり出たりができないんです。たとえば今回は、児玉(宜久)監督が、カメラが回っている時以外でも、役名でしか呼ばないというこだわりのある現場でした。私はそのほうが楽というか、合っているのでありがたかったです。一度役に入ったら、撮影が終わるまで出られなくて。今回は福井でのロケ撮影だったのもすごく良かったです。 ――撮影が終わるまで役のままというのは、ツラい役の場合は大変では? 北乃:むしろツラい役のほうが、ほかの空気を入れたくないです。不器用なので、抜けたり入ったりということができないんです。余計なことをしちゃうと集中できなくなっちゃうので。

留学で学んだ、許すこと、“許せる”ことの大事さ

おしょりん

(C) 「おしょりん」制作委員会

――もう少し北乃さん自身について教えてください。今回は眼鏡が題材でした。北乃さんの、物事の見え方がパッと変わった出来事を教えてください。 北乃:19歳から20歳のときの台湾と、23歳のときのニューヨーク、あと26歳のときのチリへの留学です。最初は語学留学でしたが、環境が変わって、その地に住むことで、文化を学べたことが大きかったです。  たとえば目の前でケンカがおきて、謝るときに、日本だったら「ちょっと言いすぎちゃった。ごめんね」とかですよね。でも海外だと「今日は寝不足だったから」「朝食食べてないから」なんです。「雨が降ってるから」と遊びがキャンセルになったこともありました。日本なら「それって、自分の問題じゃん!」ってなるので、そこに最初ビックリしました。 ――たしかにそうですね。 北乃:それが、海外だとアリなんです。理由として成立する。日本って、たとえば責任に対して、「自分のせいだ」って過剰に責めてしまいがちですよね。実際、私もそうですし、そうした日本人らしさも好きですけど、責めすぎるのも良くないんだなって。海外のポジティブな思考の人たちの中にいて、自分のネガティブさを自覚しましたし、影響を受けました。  海外に行って、一番言われたのが「自分を責めすぎだ」「頑張りすぎだ」「日本人はクレイジーだ」でした(苦笑)。学校の先生にもすごく言われました。それで、「もっと自分を大事にしていいんだな」と思えたり、完璧にできないのに、やろうとしてしまうところを「60%くらいでいいんだよ」と教えてもらいました。許すこと、“許せる”ことの大事さを感じました。
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どこに行っても、得られるものがある
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ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi

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【公開情報】
おしょりん』は11月3日(金)角川シネマ有楽町ほかにて全国
(C) 「おしょりん」制作委員会

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