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「家賃は3万5000円、洗濯機もありません」デビュー作“30万部超え”なのに年収200万円台、元芸人作家が告白

外食はほとんどせずに自炊がメイン

――先ほど「自炊」という言葉が出ましたが、頻度は? 藤崎:ほぼ100%自炊です。お笑い芸人さんのネタとかで「お前、それ(チェーン店名)みたいだな」と聞いて初めて、そのお店の名前を知る感じです。猫型配膳ロボットも、似たような経緯で知りました。それぐらい、外食には疎いです。 ――どのようなメニューを作りますか。 藤崎:半額シールが貼られた鶏の内臓と、野菜がメインです。最近まで鶏レバーとハツが300グラム入り50円で叩き売しているスーパーが近くにあったんです。僕は「ずっとこれでいい!」と思っていたんですけど、店側が納入数を激減させたんですよ。気づいたんでしょうね。「この商品は半額にならないと売れない。購入者はたぶん、僕のように値下がりを待っている」と。 でも今も、半額シール狙いです。売値98円で100グラム入った鶏レバーとハツが49円になったときと、割りと半額になりやすい鶏皮を買っています。鶏皮の売値は100グラム68円だから、半額で34円。鶏レバーとハツ、鶏皮で合計83円です。もも肉とか中身がおいしいとは聞いているんですけど、長年食べていないですね。鶏の外側と内側だけを食べて生きています。

「いかに安く作るか」が最優先課題

――野菜もメイン具材の1つですよね。 藤崎:僕が自炊をするときの最優先課題は、「いかに安く簡単に作るか」なんで、必然的に野菜が多めになります。今の野菜の最前線を、かなり知っているほうだと思います。年中頼れる玉ねぎは一時期少し安かったけど、また値上がりしましたよね。人参は年間通して高い。この2つは必須なので買いますけど、安くなった大根や白菜に頼りながら自炊しています。 安価になると農家の方々や関連業者が困るので、手放しでは喜べませんけどね。暖冬だと野菜の育ちが良くなって、価格を抑えるためにトラクターで潰す映像をニュースで観てからは特に。 先日は、野菜たっぷりの納豆パスタと、ハヤシライスのルーで味付けをした野菜炒めを作りました。野菜炒めはハヤシライスやカレー、シチューなどを作った残りで味つけをしています。そういえばここ何年も、サラダ油を買っていないなぁ。

自炊した納豆パスタ(本人撮影)

ハヤシライスのルーで味付けをした野菜炒め(本人撮影)

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洗濯機がない!?「洗濯は手洗いでいい」
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うちの・さくら。フリーインタビュアー、ライター。2004年からフリーライターとして活動開始。これまでのインタビュー人数は3800人以上(対象年齢は12歳から80歳)。俳優、ミュージシャン、芸人など第一線で活躍する著名人やビジネス、医療、経済や一般人まで幅広く取材・執筆。趣味はドラマと映画鑑賞、読書

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