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上場企業の今冬ボーナス平均額は“80万円超”…広がる格差に悲鳴。ボーナスが上がらない「日本独特の要因」

日本の賃金が増えないのは、労働生産性が低いから?

[冬の賞与]格差ルポこうしてボーナス支給額でも格差が拡大していった。だが、「日本の賃金が増えないのは、労働生産性が低いからだ」という言説は根強い。 「確かに、日本の労働生産性はOECD38か国中29位、G7では最下位に甘んじています。 [冬の賞与]格差ルポしかし、それは多くの日本企業がヒト、モノに投資せず、無駄を削いで、安い製品作りばかりを追い求めたからです。高付加価値の製品を生み出せなければ、賃金やボーナスは増えません。その結果、日本の会社員の90%以上が仕事への熱意を失ってしまった……」 [冬の賞与]格差ルポ日本企業には減点主義が蔓延し、上司の顔色を窺うあまり、「毎週、会議でどのように報告するかを検討するための会議を開いている」という笑うに笑えない話もあるほどだ。 「賃金やボーナスが上がらないのは労働者の働き方が悪いのではなく、付加価値の高い商品やサービスを生む経営を目指さなかった企業経営にこそ責任があるのです」 ボーナスが上がらないからと、自責の念に苛まれるのは、もう終わりにしよう。 【経済ジャーナリスト・渋谷和宏氏】 大正大学表現学部客員教授。『日経ビジネスアソシエ』(日経BP)創刊編集長。現在は、テレビやラジオのコメンテーターなど多岐にわたり精力的に活動
[冬の賞与]格差ルポ

経済ジャーナリスト・渋谷和宏氏

取材・文/週刊SPA!編集部 ※12月12日発売の週刊SPA!特集「[冬の賞与]格差ルポ」より
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週刊SPA!12/19号(12/12発売)

表紙の人/ 伊原六花

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