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ゲームするだけで“1000円超”稼げる案件も…「ゲーム系ポイ活」に向いている人、ダメな人

「ゲーム系ポイ活」が定着した未来

 最後に、「ゲーム系ポイ活」が今後さらに一般的になったらどうなるのかを考えてみたいと思います。まず、2010年代に基本無料のスマホゲームが市場を席巻したことで、しばらくは「少額であってもお金を出してゲームを買うのはもったいない」という空気が広がりました。それと同様に、今度は「ポイントがもらえないゲームをやる気が起きない」という人が増えてくるでしょう。ポイントを配る競争も激化し、そのゲームの面白さとは別に、ポイントが取りやすいか否かといった評価軸も重要視されてきそうです。  ビジネス的に言えば、「フリーミアムモデル」から「Play to Earnモデル」への転換と言えそうですが、それによってスマホゲームのあり方や存在意義も大きく変わる可能性があります。相対的に、お金を払って購入するコンシューマゲームには今以上のクオリティを求める声が挙がるかもしれません。  現状は「ゲーム系ポイ活」が人気ですが、この動きはほかの娯楽や媒体にも浸透するでしょうか? たとえばテレビCMを今以上に見てもらうため、「ある番組を30分間視聴すれば50ポイント獲得」といった案件が当たり前になるかもしれません。また、電子書籍アプリでは大抵のマンガが1巻目は無料でお試しできますが、1巻目をきちんと読むとポイントが稼げるという仕組みも増えてきそうです。  新聞も有料ではなく無料になり、さらに新聞を契約するとお金がもらえる時代になったりして……。無料のその先は、どうなっていくのでしょうか? <文/卯月 鮎>
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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