更新日:2024年04月22日 15:33
ライフ

身長を18cm“買った”55歳女性。2100万円かけて海外で「骨延長」手術したワケ

リハビリ中に通訳として仕事も

――では、実際にどうやって手術を受けたのか、教えてください。 ねこ:トルコに渡る直前には家でストレッチをたくさんやってから行きました。この手術をすると踵がつかなくなる症状が出るので、特にアキレス腱は鍛えましたね。トルコに着いたら、空港まで迎えに来てもらって、翌日に検査、2日後に全身麻酔で、まず膝下の手術をしました。生まれて初めての全身麻酔だったんですけど、目が覚めたらもうかなりグロッキーな状態で、まぶたも重くて目も開けられないほどでした。点滴で痛み止めを入れていたので、痛みはそれほどではなかったんです。ただ5日目に退院して車に乗ろうとして、足を曲げた瞬間はすごく痛かったです。 ――その後は、退院して施設に移った感じですか? ねこ:はい、1日1回、理学療法士がついてくれて、リハビリをします(2022年からは1日2回)。基本ストレッチと自重トレーニングですね。意外と暇じゃなくて、気がついたら夕方だったりするんです。なかにはリモートで仕事をしている方もいます。まあ、痛いは痛いんですけど、痛み止めももらえますから、私も通訳として仕事していました。 ――トルコでのご飯はどんな感じでしたか? ねこ:病院食は口に合わないって人もいましたけど、施設に移ってからの食事は美味しかったです。トルコっていうと、ケバブと思われるかもしれませんが、塩とオリーブオイル入りのご飯とパン両方出てきます。私は日本からお茶漬けのりを持っていったのでお茶漬けを食べたり、出てきた焼き魚など食べたり。あと日本では食べたことなかったけど、ラム肉も美味しかったです。植物性タンパク質をとったほうがいいので、ヨーグルト、豆料理なんかもたくさん食べました。

夜中に痛みで我慢できなくて慰めてもらった

ねこさん

トルコ滞在中の食事。先生のご両親、ご親戚の方々、スタッフと

――では、困ったことはなんですか? ねこ:やっぱり痛みですね……。膝が本当に痛くて、痛くて。なぜか日中はあんまり痛みがないんですけど、夜中に痛みが我慢できなくて、1回だけ痛くて夜間スタッフの人に慰めてもらいました(苦笑)。あと睡眠障害が起こる人も多いですね。食事も美味しいですけど、1か月もすれば飽きるし、環境も違うし、向こうに行ったら寝られないって人が多いです。 ――それでも2回目もやっぱり手術しに行くのには躊躇がなかったんですね? ねこ:人生100年時代、まだこの先30年以上あります。「可愛いおばあちゃん」になるより、「かっこいいおばあちゃん」になりたかったんです。再度予約して、2回目の手術のためにトルコに行きました。経験値があるので、1回目よりつらくはありませんでした。ただ、日本へ帰ってきた時に、お風呂場で転んで手術したネイル(髄内釘)と言われるインプラントが折れてしまって(笑)。2024年1月に入れ替えるためにトルコへ行きました。
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夫は「なんで」と聞くも反対せず
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放送作家を経てフリーライター&作詞家として活動中。好きなテレビ番組は「ザ・ノンフィクション」、好きなラジオはTBSラジオ、得意料理は春巻き。得意領域はカルチャー、音楽、芸能、住宅、美容など。Twitter:@rokohiroko
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