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不安定な時代に「“オフィスビル”の所有こそ最強の資産防衛策である」と言えるワケ

「区分オフィスビル投資」2つのメリットとは?

ビジネス・会議室 区分所有をあらためて説明すると、一棟丸ごとではなくフロアごとに所有するという意味です。そんな区分オフィスビル投資のメリットは、大きく2つあります。  ひとつ目は、「修繕が見える化されていること」です。一棟ビルのオーナーは、経年劣化による修繕工事の資金を捻出しなければなりません。場合によっては“急な出費”を強いられることもあり、コスト面で大きなリスクを抱えることになります。  一方で、オフィスビルを区分所有する際は、そのビルの管理組合が定めた長期修繕計画に基づく修繕積立金が定められていることが多く、突発的な支出がないのがメリットになります。  もうひとつは「分散投資ができること」です。ビル一棟に比べて、限られた予算のなかで、区分所有する物件を分散させられるのが大きな利点と言えます。先ほどもお伝えしたように、区分所有するCグレードのビルが再開発の対象に入れば、それだけで“ビッグマネー”が舞い込む可能性があります。再開発に入らなくても、近隣の物件を区分所有していれば、相場価値の値上がりも期待できるでしょう。

デメリットやリスクもあるが…

 強いて区分所有のデメリットを挙げるとするならば、ビルのリニューアルや工事を行う際に、全所有者に対して5分の4以上の同意が必要で、他のオーナーと足並みを揃えなくてはならないことです。  マンションの場合は「住居用」か「投資用」などと、オーナーごとに所有目的が異なるため、意見がまとまりにくいと言われています。一方、オフィスビルの場合は「投資用」で所有しているオーナーが大半なので、経済合理性の観点から利害が一致しやすく、そこまで気にする必要もないように私は考えています。  今回は、なぜ「区分オフィスビル投資」なのかについて話してきました。世の中が不安定な状況のなかで、ぜひお金を有効活用してもらいたいです。   ただし当然、不動産投資の3大リスクといわれる「空室リスク」、「賃料の下落リスク」、「物件価値の下落リスク」を理解しておかなければなりません。また、よくやりがちなのが、「利回り」で投資物件を選んでしまうことです。  あるエリアの平均坪単価が1.2万円だとし、坪単価2万円で利回り5%のA物件と、坪単価8000円で利回り4%のB物件なら、後者を選ぶようにします。なぜか?  前者の場合、物件価値の下落リスクがあり、損する可能性も大いにありますが、平均坪単価よりも下回っているB物件は値上がりして利回り8%になる可能性も含んでいるわけです。区分オフィスビル投資は、利回りよりも「ポテンシャル」を見ることが鉄則だと言えるでしょう。 <構成・文/古田島大介>
株式会社Agnostri(アグノストリ)代表取締役社長。1989年、東京都出身。小学校から高校1年まで野球を続け、厳しい監督に鍛え上げられる。22歳で事業系不動産に特化した不動産売買の会社に就職。中小企業の経営者をターゲットに、ビル売買の営業開拓を実施。その後大阪支店・名古屋支店の立ち上げに携わる。最終的に東京で課長職に就任。会社員時代は1人で50億円を販売しトップセールスに。2018年に独立し、東京都千代田区にアグノストリを設立。会社設立後、年間100億円ほどの売買を締結。著書に『2%の人しか知らない、3億円儲かるビル投資術』(ぱる出版)、『御社の新しい収益基盤を構築する 区分オフィスビル投資術』(ビジネス教育出版社)がある。X(旧Twitter):@agnostri_aoki
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