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たくさん課金した人が偉い…「推し活」ブームの裏で起こるトラブルの実態。ファン同士のいさかい、自己破産も

推し活の“沼”にハマりすぎて自己破産するケースも

悩む女性

※写真はイメージです

 物価高の世の中でも、推しさえ目に入っていたら精神的にも安心する。嫌なことがあっても、推しのことを考えたら夢中に楽しめるのが推し活の魅力だろう。  とはいえ、その“沼”にハマりすぎて、自己破産してしまえば元も子もない。間野さんは最低限の金融リテラシーを身につけるべきだと語る。 「日本の金融教育は遅れていると言われていますが、消費者金融に手を出し、借金をしてまで推し活するのは度を超えていると思います。先述したマウントの取り合いや推しへの揺るがない情熱が、そうさせてしまうのかもしれませんが、あくまで節度を保って、良識の範囲内で推し活を楽しむのが重要だと考えています」  1ヶ月に推し活で使う予算を決める、クレジットカードの後払いを使わない、お金の使い道に優先順位を付けるなど、身の丈に合った推し活が大事なのは言うまでもない。

世界情勢の変化でネット中心の推し活が主流に?

 最後に今後の推し活トレンドを伺うと「世界情勢によって推し活の仕方が大きく変わる可能性がある」と間野さんは言う。 「ウクライナ情勢やアメリカ大統領選挙の動向次第で、日本の社会も大きく変わる可能性があると思っています。そう捉えると、今の推し活スタイルが10年も20年も続く見込みがなく、ネットを使った推し活が主流になってくるのではと予測しています。  加えて、グッズ代やイベント時の人件費、会場代、チケット代なども高騰しており、必然的に値上がりすれば生活も苦しくなってしまうため、今後はリアルの推し活機会が減ってくるかもしれません」  日常に「潤い」や「彩り」をもたらしてくれる推し活も、行き過ぎてしまえば身も心もすり減ってしまう。“推し疲れ”しないように、自分のキャパシティを考えながら楽しむのがいいかもしれない。 <取材・文・写真(人物)/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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