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元セクシー女優が暴露「フリーの女優が稼げてしまう裏事情」。ビデオ出演なしでも“収入青天井”の可能性も

フリー女優の厳しさと事務所の安心感

たかなし亜妖さん とはいえ、フリー女優の文化が広まったのはここ数年のことなので、事務所に入っていないと大手メーカーの作品に出演できないなどのデメリットが生じる。 「フリー女優への差別ではないか」という声も挙がっているようだが、悲しいかなこの世界にやってくる子はちょっぴり不安定。急な休みやドタキャン、音信不通があり得るせいで、「オファーを出したくても出せない」「何かが起きてからでは困る」と心配するクライアントが未だに多く、その結果“安パイ”な事務所に声を掛けがちだ。  また、フリー女優は自分自身でマネージャーを雇わない限り、完全に1人になってしまう。つまり「間に入ってくれる人間」がゼロになると、請求書の準備や、クライアントのやり取りも全てが自己管理によるものとなる。本名や口座番号など個人情報を相手に与えるとなれば、オファーの可否や付き合う人間の見定めはかなり慎重に進めなければならない。  仕事の幅が広がって稼げる可能性はあるものの、事務作業や信用問題のデメリットが大きいので、フリー女優が動きやすい体制はまだ整っていないのだろう。相当な実績を積まない限り、企業からの信頼度が低くなるのがフリーの難しい問題。セクシー業界は「事務所所属女優の方が安心」といった風潮がまだまだ強いのが現状である。

今後もフリー女優が増える可能性が高い

 コロナ禍以降にフリー女優が増えてきたイメージなので、恐らく数年後には母数がさらに増えると予想されている。今は少しだけ動きづらいけど、「ここ数年でまた変化が起きる」と先を見据える業界人たちは口々に言うのだ。  女の子の可能性が広がるのはとても喜ばしいことだけれども、かといって事務所をなくせば良いのではない。程よく共存し、選択できるようになれば演者はもっと働きやすくなるだろう。 「どっちかが良い」ではなく「どちらも良い」業界が最終的な理想のゴールかもしれない、と筆者はこの記事を書きながら純粋にそう思うのだった。 文/たかなし亜妖
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
X(旧Twitter):@takanashiaaya
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