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大谷翔平に認識されてない?プレミア12敗戦で批判噴出の井端監督が「侍ジャパン指揮官に適任なワケ」

どれだけ日本人メジャーリーガーを招集できるか

 井端監督に不安があるとすれば、オールジャパンが期待されるWBCでどれだけのメジャー組を招集できるかだろう。  特に昨年のWBCで伝説の“憧れるのをやめましょう”という声出しを行った大谷翔平の参戦可否が最重要課題だ。実は、現時点で井端監督と大谷の間にはパイプがないとみられ、今年1月の『スポーツニッポン』の取材で、井端監督は、日本人メジャーリーガー全員と面談する方針を明かす中、「大谷とは個人的な面識はなく『認識(されて)ないと思って行きます』」と自虐的に語っていたほどである。  実際に、今年の夏には8日間にわたって米国視察を行った井端監督だったが、日本人メジャーリーガー全員との面談は叶わず。特にドジャース戦を2試合観戦したにもかかわらず、大谷との対面は実現しなかったという。  WBC連覇には大谷を筆頭として日本人メジャーリーガーの招集が大きなカギとなるだけに、あと1年強で彼らとどれだけの関係性を築けるかが非常に重要になってくるだろう。

長期政権が視野に入る可能性も

 プレミア12の決勝戦後に「井端辞めろ」がトレンド入りするほど憎まれ役となった井端監督だが、実は中長期的に見れば侍ジャパン監督として最も適任といえる。  先述したように19年から侍ジャパンの強化本部編成戦略を務め、昨年までU-12の監督を兼任していた。今年からはU-15の監督を務めており、すでに続投が決まっている26年WBCで結果を出すことができれば、28年のロサンゼルス五輪や、現在U-15の“愛弟子”らがトップチームに加わるであろうその先のWBCを含めた長期政権も視野に入ってくるかもしれない。  プレミア12の悔しさをバネに、まずは来年3月に行われるオランダ代表との強化試合2戦で真価を発揮してもらいたい。 文/八木遊(やぎ・ゆう)
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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