更新日:2025年01月14日 08:10
恋愛・結婚

「妻と知らない男」の“一糸まとわぬ姿”の写真が家族共用のタブレットに表示され…その後、疑念が確信になったメールの内容とは

箱根には五回も行っていた

そんな似た者同士の二人の足は自然とホテルに向かい、そこで久々の交わりを楽しみ、それ以降もそういう関係を続けたのです。 「彼女は何と言っているんですか? 流れ的にそうなっただけで、僕が無理やり口説いたわけじゃないです。こう言うのも何ですが……両想いだったんじゃないかな」と開き直りますが、元太さんは自分の弱みを突かれた格好です。なぜなら、このことを妻に話しておらず、これからも話せない状況だからです。 そのため、男性の指摘には正面から答えず、「そんなことはどうでもいいんだ。結局、箱根は何回目だったんだ」と論点をそらしたのです。そうすると男性は右の手のひらでパーの形を作ります。つまり、最初から数えて五度目だという意味です。 元太さんは「そんなに多いのか」と愕然としたのですが、結婚生活を立て直すため、落ち込んでもいられません。元太さんが「自分が何をしているか分かっていますよね!」と叱ると、男性は「ちょっとした出来心でした」と前置きしてから、「彼女を旦那さんから奪おう。離婚して一緒なろうと考えたこともないし、そんな話をした覚えはありません。ただ心の癒しを求めていただけです」と言います。

男性の口からまさかの一言

男性が今回の件で元太さんを傷つけたのは事実です。そのため、本来は精神的苦痛の対価として慰謝料を支払わなければなりません(民法709条)。しかし、元太さんは結婚生活を続けることを望んでいます。そこで筆者は前もって「大事なのは慰謝料より関係の解消ですよね」と念押しし、駆け引きの方法を伝授しました。 それをふまえたうえで、元太さんは「慰謝料……そういうのはどうでもいいんだ。今ここで別れるって誓ってくれ!」と追及したのです。男性は「もちろん、そのつもりです。彼女とは旦那さんに知られないようにする約束でした。しかし、こうやって知られてしまったわけだから」と言います。 しかし、ただ別れるだけでは不十分です。筆者は事前に「男性が奥さんに余計なことを言わないように口止めする必要がありますよ」とアドバイスしておきました。そこで元太さんは「今日、俺と会ったことを伏せてほしい」と釘を刺しつつ、「嫁と話し合って結論を出すじゃなく、嫁のことを一方的に切り捨てる形で別れてほしい。例えば、新しい彼女ができたとか」と依頼。妻が男性に未練を持ち、復縁を期待し、連絡してくるようでは意味がありません。男性が妻と連絡をとらないのはもちろんですが、妻に一縷の望みを抱かせないような別れ方をさせる必要があります。 男性は「まぁ、分かりました。でも最後にこれだけは言わせてください」と念押ししたうえで「僕みたいな男になびくなんておかしいですよ。夫婦なのに1年以上、一緒に出掛けたことがないなんて、ちょっと異常です。もし離婚しないなら、彼女のことを大事にしてあげてください」と言い放ち、会議室を後にしたのです。元太さんは「余計なお世話だ!」と叱りつけたいのをグッと我慢し、アイスコーヒーを一気飲みし、留飲を下げたのです。
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夫婦関係はむしろ悪化してしまった?
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1980年生まれ。国学院大学卒。行政書士・FP。男の離婚に特化し開業。6年目で相談7千件、「離婚サポートnet」会員は6千人を突破。「ノンストップ」(フジテレビ)、「ホンマでっかTV」(フジテレビ)、「市民のミカタ」などに出演。著書は「男のための最強離婚術」(7刷)「男の離婚」(4刷)など11冊。X:@yukihiko55 ブログ:法律でメシを食う若造のブログ Facebook:yukihiko.tsuyuki
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