仕事

特殊清掃員が明かす「公営住宅ならでは」の苦労。大量のゴミにエレベーターで嫌な顔をされることも多々…

田舎に行けば行くほど濃厚な公営住宅のコミュニティ

近所付き合い 公営住宅を清掃していると、団地のコミュニティの強さを目の当たりにするという。 「やっぱり特殊清掃業者って防護服を着ていたり、見た目に特徴があるじゃないですか。だから『どうしたんだ? 人が死んだのか?』みたいに話しかけてくる人が結構多いですね。公営住宅ごとに、ここはサバサバしたコミュニティだな、ここは結構みんな仲良くやってるんだなって個性を感じます。団地同士の会合をする所もあって、そこでお互いの生存確認をしているみたいです。  また遺品整理をしていると勝手に中に入ってきて『いま親戚の家が遺品整理中だから名刺ちょうだい』って言ってくる方とか、自由な人が多いですね。あと、清掃中の部屋で孤独死された人の情報を教えてくれたりもします。たとえば、『この人、昔はキレイ好きだったのに。集まりも積極的だったのに、どんどん顔出さなくなって、体調が悪いって聞いてたけど、まさかこんな感じで死んじゃうなんて』みたいな」  じつは、孤独死の発見もかなり特徴的だ。 「チャイムを鳴らしてもでない、ドンドン扉を叩いても出てこない。鍵が空いていて扉を開けたら倒れていたなど、近隣住民が孤独死を発見するパターンが多いみたいです。地域ごとの特徴としては、駅に近い東京23区だと現役で仕事をしているファミリー層が多くコミュニティが希薄になりがちですが、郊外とか田舎の方に行けば行くほどご老人が多く、つながりが深まっていくので、かなり濃厚なコミュニティになっていますね」  こういった世間話から仕事につながることも多々あるのが公営住宅の面白さだという。 「ここで名刺交換した人から連絡があることが多いんですよね。『最近来てるあの業者、特殊清掃業者らしいぞ』『遺品整理やってくれるみたいだぞ』って口コミで広がって連絡があったりします。最近は、交流のあった自治会長さんから連絡があって、何度か同じ団地に清掃をしにいったこともあります。個々のつながりが濃いのが公営住宅のおもしろいところですね」 <取材・文/山崎尚哉>
(公社)日本ペストコントロール協会認証技能師。1992年、東京都大田区生まれ。地元の進学校を卒業後、様々な業種を経験し、孤独死・災害現場復旧のリーディングカンパニーである「ブルークリーン」の創業に参画。これまで官公庁から五つ星ホテルまで、さまざまな取引先から依頼を受け、現場作業を実施した経験を基に、YouTubeチャンネル「BLUE CLEAN【公式】」にて特殊清掃現場のリアルを配信中!趣味はプロレス観戦
1
2
【関連キーワードから記事を探す】