更新日:2025年05月08日 09:42
スポーツ

カブス今永昇太が越えるべき「2年目の壁」と日本人投手の“不吉なデータ”

15勝以上挙げた日本人投手の翌年の成績は…

 また、シーズン15勝以上を挙げた過去の日本人メジャーリーガーも見ると、翌年に成績を落とすケースが多かった。 ・15勝以上挙げた日本人投手の翌年の勝利数 野茂英雄 15勝(1996年)→14勝(1997年) 野茂英雄 16勝(2002年)→16勝(2003年) 野茂英雄 16勝(2003年)→4勝(2004年) 松坂大輔 15勝(2007年)→18勝(2008年) 松坂大輔 18勝(2008年)→4勝(2009年) 黒田博樹 16勝(2012年)→11勝(2013年) ダルビッシュ有 16勝(2012年)→13勝(2013年) 岩隈久志 15勝(2014年)→9勝(2015年) 岩隈久志 16勝(2016年)→0勝(2017年) 前田健太 15勝(2016年)→13勝(2017年) 大谷翔平 15勝(2022年)→10勝(2023年) ダルビッシュ有 16勝(2022年)→8勝(2023年)  これまでシーズン15勝以上を記録した日本人投手はのべ13人。今永より前の12人のうち、翌年に勝利数を伸ばしたのは08年に18勝した松坂だけである。  同じ勝利数を維持したのも02~03年にそれぞれ16勝を挙げた野茂のみ。15勝したシーズンの翌年に二桁勝利を挙げた投手も12人中7人だけだ。

3月18日の日本人対決は「見逃せない一戦」に

 それでも、メジャー1年目から並み居る強打者を封じ込めた今永なら、その反動をあっさりと回避してもおかしくない。開幕戦でぶつかるドジャースも山本を開幕投手に指名済み。メジャーでは同期となる2人だけに、絶対負けたくない登板となるだろう。  今永は日本人同士の投げ合いを制し、かつメジャーナンバーワン打者の大谷を斬って取り、2年目のシーズンに勢いをつけられるか。注目の開幕戦まですでに1か月を切っている。 文/八木遊(やぎ・ゆう)
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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