ライフ

極寒のキャンプ場で「頼みの綱の暖房器具が…」命がけの家族を襲った“さらなる悲劇”

キャンプ場は想像を超えた電気量

 翌朝、管理人と話すと「消費電力の想定を超えました。申し訳ありませんでした」と平謝りされたというが、管理人を責める気にはならなかったとか。 「確かにすごい電気使ってるんですよね。我が家はホットカーペットとIH調理器具だけだったんですが、隣のサイトの人はこたつ、電気毛布、セラミックヒーターを使っていると話してました。他にもドライヤーや炊飯器を持ち込んでる人もいましたからね」

翌年には電力制限ルールが導入

 その翌年、Bさんはまたも同じキャンプ場で年越しをしたのだが、その際は新たなルールができていたという。 「翌年も同じキャンプ場で年越しキャンプをしたのですが、予約時に『消費電力500Wまで』と書かれた紙を渡され、こたつや炊飯器は極力使わないように言われました。一昔前は年越しキャンプなんて、余程のキャンプ好きしかやんなかったものが、ここ数年はキャンプブームもあって年越しキャンプをする人は増えましたよね。ブレーカーが落ちた年はほぼ満サイトで、みんな一斉にこたつやホットカーペット、IH調理器具を使ったら、そりゃ使用量を超えますよ」  冬キャンプは魅力的だが、気温の低さや予想外のトラブルに対する準備が欠かせない。強風や停電といったトラブルに巻き込まれないためにも、事前の天気予報チェックや電力使用の管理を徹底することが重要だ。  防寒対策やキャンプ場のルールを守れば、冬ならではの静けさと美しい景色を存分に楽しむことができる。トラブルに遭遇したキャンパーたちも、最終的には「また冬キャンに挑戦したい」と語っていた。 取材・文/谷本ススム
グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター
1
2
3
【関連キーワードから記事を探す】