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看板メニュー「中華そば390円」を値上げも、“集客力が衰えない”日高屋。ポイントは“相対的な安さ”にアリ

一時業績悪化も、すでに回復済み

 さて、近年の業績を見てみましょう。20年2月期から24年2月期までの業績は次の通りです。 【株式会社ハイデイ日高(20年2月期~24年2月期)】 売上高:422億円→296億円→264億円→382億円→478億円 営業利益:41.0億円→▲28.0億円→▲35.2億円→6.2億円→46.4億円 全社店舗数:443店→432店→442店→440店→449店  コロナ禍の21年2月期、22年2月期は大きく落ち込んでいることが一目瞭然。苦戦した背景には立地とメニュー構成が関係しています。日高屋が主力とするのは都内の駅前で、乗降客数の多い駅では北口と南口というように両側に出店することもあります。コロナ禍では都市部に向かう人流が減ったため、日高屋は悪影響を受けました。  また、日高屋は夜の「ちょい飲み需要」を取り込み、夜でもアルコール等の売上を確保することで、駅前一等地の賃料をまかなってきました。コロナ禍では時短営業や酒類提供自粛の影響で夜間の売上が激減。業績悪化に直結したのです。  とはいえ、その後は順調に回復。今期25年2月期は売上高520億円、営業利益52億円と予想。店舗当たりの売上も既にコロナ禍以前の水準を超えています。

従来の駅前立地からロードサイド強化へ

 同社の主な出店地域は東京・埼玉・神奈川・千葉の1都3県です。低価格を支えてきたのは埼玉県にあるセントラルキッチンの行田工場であり、工場から遠い地域への出店はできませんでした。また、ロードサイドではなく駅前立地を得意としているため、自ずと立地が限られました。  これからは、近年ではロードサイドを強化する方針を掲げています。行田工場を中心として群馬・茨城・栃木など北関東に出店、新潟・長野も目指すようです。昨年12月には群馬県で3店舗目をオープンしました。地方のロードサイドでは都心のように「ちょい飲み」は期待できません。継続して安さを武器に勢力を拡大できるのか、今後に注目したいところです。 <TEXT/山口伸>
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 Twitter:@shin_yamaguchi_
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