「生きるためにはリスカするしかなかった」IQ88の生きづらさから統合失調症、想像妊娠…28歳女性の告白
過去を思い出し死のうとしたことも
薬を服薬し、徐々に、自分がしたことを思い出した彼女は、ロープで首を吊ろうと思い詰めたこともある。
「私はこんなことをしてしまったと思うと、恥ずかしさから、ロープを購入しようと考えたこともあります。だけど、同時に、まだ生きたいと思いました」
自殺を踏みとどまった里奈さんは、逃亡中にできた100万円近い借金も、親に返してもらい実家に戻ることとなった。現在は、薬で症状を抑えつつ穏やかに暮らしている
同じような病を抱える人や周囲の人たちに伝えたいことを聞いた。
「私もこれだけおかしなことをやってしまったから、あなたも大丈夫。人生、何とかなる。だから、死ぬという選択をしないで。統合失調症は希望を持てない時もある病だけど、薬で管理できます。周囲の人には、病名だけで怖がらないであげて欲しいと思います」
周囲に恵まれていた彼女は、現在は元の職場でアルバイトとして働いている。オーナーの懇意で、現在は、週3日8時間はコーヒーショップで、週2日はピザ屋でアルバイトをするまでに回復した。だが、里奈さんのように理解ある支援者に巡り会えない人も多く、精神医療や家族教育の充実が求められている。
両親には理解してもらえなかった里奈さんだが、学校やアルバイト先の人など、他人に救われた彼女は、今も病気を抱えながら前向きに生きている。病気の回復に一番必要なのは、周囲の理解なのかもしれない。
<取材・文/田口ゆう>
ライター・原作者・あいである広場編集長。立教大学経済学部経営学科卒。「認知症」「介護虐待」「障害者支援」「マイノリティ問題」など、多くの人が見ないようにする社会課題を中心に取材する。文春オンライン・週刊プレイボーイ・LIFULL介護などで連載・寄稿中。『認知症が見る世界』(竹書房・2023年)原作者
【関連キーワードから記事を探す】
「生きるためにはリスカするしかなかった」IQ88の生きづらさから統合失調症、想像妊娠…28歳女性の告白
リストカットは「死ぬためではなく生きるため」。700件以上の“傷跡治療”を行った医師の真意
働くキャストは全員精神疾患者『メンヘルカフェ』をオープンした理由
メイドカフェ店員の裏の顔…ホスト狂いで援交に走る女性も
この記者は、他にもこんな記事を書いています




