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「父さん、会社のお金に手を出してね…」母親から打ち明けられた“驚きの事実”。「実は今、ベトナムにいるの」

母親の引きつった表情が脳裏に焼きついていた

 その後、長期にわたり東南アジアでの赴任生活を送る浅田さんの父ですが、最近ではお盆と年末の2回しか帰国しなくなりました。そんな中、浅田さんは現在付き合っている彼女と結婚を視野に動き出したといいます。 「彼女は取引先の受付をしている女性で、なんとなく母親と雰囲気が似ているところもあって気に留めていたら、何度目かの訪問の際に飲み会に誘われ、その時にLINEの交換をしたことがきっかけで付き合うようになりました。見た目や考え方も、なんとなく”普通”なところが気に入りました」  これまでも何度か実家に彼女を連れて行ったことがありましたが、結婚を決めたことを報告をするために久しぶりに母親のもとを訪れた浅田さん。 「母親は結婚の報告をとても喜んでくれました。ただ、私が『父さん今度いつ帰ってくるの?』と尋ねた時、急に顔が引きつったような表情が今でも脳裏に焼きついています」

会社を“懲戒免職”になっていた父親

会社を“懲戒免職”になっていた父親 浅田さんは、結婚報告をした際の母親の表情が気になり、後日改めて実家を訪れたといいます。 「母親があんなに焦った顔をしているのを見たのは初めてでした。それがずっと気になっていたので、1週間後に再び実家へ行き、単刀直入に『母さん、このまえなぜあんな焦った顔したの?父さんの帰国と何か関係あるの?来月さ、先方の両親へも挨拶に行きたいんだけど、父さん都合つくかな?』と尋ねたところ、また急に元気がなくなってしまいました」  しばらく沈黙が続いた後、母親がゆっくり話し始めたといいます。 「あのね、タイの会社で経理も任されていた父さんなんだけど、会社のお金に手を出したそうなの。盗むとかそんなんじゃなくて、シンガポールの市場で投資をしようとしたらしいの。それで、株が暴落して返済の目処が立たず、さらに横領を重ねていくうちに……。  ちょうど3年前に起きたことよ。金額が大きかったので、親会社は刑事告訴を検討していたそうなんだけど、それまでの勤務実績や直属の上司の計らいもあって懲戒解雇にとどまったの。  ただ、父さんはね『息子に顔向けできない』と言って、今はベトナムの地方都市で日本語通訳のアルバイトをしているの。ごめんね、ずっと黙っていて」  あまりにも衝撃的な事実を知り結婚どころではなくなった浅田さん。翌日、彼女に赤裸々な事情を話したところ「大丈夫」だとは言ってくれたものの、彼女にはこの先迷惑はかけたくない一心で、自ら婚約破棄を決意したそうです。  その後、勤めていた会社も退職し、現在は父親に会いにいくべきかどうか悩みながら、派遣社員として働いているとのことです。 TEXT/八木正規
愛犬と暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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