スポーツ

競輪場に“家族連れ”が急増!元ガールズトップ選手が仕掛けた「前例なき改革」の舞台裏

競輪場のクリーン化と女性ファン獲得の重要性

高木真備さん

2023年1月、立川競輪場で開催された「わんにゃんフェスティバル」にて。現役ガールズケイリン選手の高橋朋恵選手も来場した

 こういったイベントにより競輪場のイメージは徐々に変わりつつあるが、客層としては男性ファン中心のイメージが強いだろう。しかし、高木さんによると「競輪場は家族連れや女性も安心して楽しめる場所に変わってきています」と話す。 「以前、京王閣競輪場では、子供が遊ぶプレイルームと女性用トイレを綺麗に改修していましたこういうことってすごく大事なことだと思うんです。もともと男性ファンが圧倒的に多いとはいえ、競輪場によってはお客さんのための女性用トイレがないところもありまして……。以前、女性の方が競輪場に女性用トイレがなかったことをSNSで投稿して、ようやく見つけた従業員用の女性トイレも汚く、『もう二度と行きたくない』と発信されたことがあったんです。ただ、そういったことも全体的に改善されつつあり、選手に対する声援を聞いていても女性ファンが増えている実感があります

競輪場と地域社会の連携による相乗効果も

 もともとのイメージもあってか、競輪場はこれまで地域から孤立しがちだったが、高木さんは「開催期間以外も地域の人々に活用してもらえる場所になったら嬉しい」と話す。 「地域の人たちが競輪場をもっと身近に感じられるよう、譲渡会をはじめとしたイベントを定期的に開催できれば、競輪場にとっても地域にとっても良い影響があると思います。例えば、『毎月第3日曜日は譲渡会』『春と秋には動物関連のお祭りを開催』といった形で、地域貢献を意識した運営ができれば理想的ですよね」
高木真備さん

川口オートレース場でクイズ解説を行う高木さん

 保護犬・保護猫団体にとって、譲渡会の開催には場所の確保や費用の問題がつきものだが、競輪場が無償でスペースを提供することで、保護団体にとっても大きな支援となる。 「場所がなくて譲渡会が開けない団体さんも多いので、競輪場を活用することでその負担を軽減できるはずです。競輪のイメージを変えることは簡単ではありませんが、動物愛護活動と結びつけることで、新たな価値を生み出せると信じています。これからも競輪場と地域、そして社会全体の架け橋となる活動を続けていきたいです」  地元の保護団体の参加によって地域社会との連携し、競輪場の新たな価値を生み出している『わんにゃんフェスティバル』は、まさに競輪業界のイメージ向上に繋がっているイベントといえるだろう。高木真備さんの挑戦は、競輪業界の未来にとって大きな変革の第一歩となっている。 取材・文/セールス森田
Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント
X(旧Twitter) salesmorita32
1
2
勝SPA!
【関連キーワードから記事を探す】