ライフ

「初めての相手は父親」16歳で“実父の子”を妊娠、流産… 7人の子を持つ母となった性虐待サバイバーの告白

虐待を恐れながらの育児

「子どもがたくさん欲しいというのは、私の希望でした。味方が欲しい、大事な存在が欲しいと思ったからです。好きな人の子を育てるなんて、こんな幸せなことはない。子どもが産まれるたび、父との子の流産で傷ついた体が浄化される気がしました。でも、あの人の血が流れていると思うと、自分も子を虐待するのではないかと恐れ、今でも体を切り刻みたい衝動に駆られることがあります」 49歳の時、父を訴える裁判の証言を母と性虐待を受けた妹に頼んだが、「今さら何だ」と責められた。母に「私は恥ずかしい人間なのか」と問うと、「そうだ。この恥さらし」と返され、その言葉に深く傷ついた。夫は「まだ虐待に遭っている」と彼女を支えた。時効などの問題で裁判は諦めた。 そんな彼女も今では、19人の孫に囲まれ、フラッシュバックに苦しみながらも、幸せな生活を送っている。

トラウマはついて回るが「あなたは1人じゃない」

「今でも夫には、『父親に使い古された汚い体でごめんね』と言ってしまいます。お風呂でのトラウマが今も残り、浴槽に入るのが怖いです」 子育てがひと段落した50歳からは、夫の勧めもあり、精神科病院に通院している。 「重度の複雑性PTSDと診断されました。今でも、心因性の高熱を出すことがあります」 だが、Xや各種メディアでカミングアウトしたことで、性虐待について話せるようになり、救われたという。 「性虐待の被害者はたくさんいて、相談のメールがきます。必ず最後に『1人じゃないよ』と書くようにしています」
次のページ
被害者にも加害者にもしない教育をしたい
1
2
3
4
ライター・原作者・あいである広場編集長。立教大学経済学部経営学科卒。「認知症」「介護虐待」「障害者支援」「マイノリティ問題」など、多くの人が見ないようにする社会課題を中心に取材する。文春オンライン・週刊プレイボーイ・LIFULL介護などで連載・寄稿中。『認知症が見る世界』(竹書房・2023年)原作者

記事一覧へ
SPA!編集部が「人生後半を賢く楽しく生きる」をテーマに厳選した記事をメルマガ会員限定で毎週金曜日にメールでお届けします。仕事・お金・性・人間関係…人生を豊かにする秘訣が見つかります。無料・10秒で完了です。
無料でメルマガ登録する⇒⇒
※登録後、メール認証が必要です。受信した認証メールをクリックして、登録を完了させてください。
※認証メールが届かない場合、迷惑メールに入っているか、メールアドレスが間違っている可能性があります。再度ご登録ください。
【関連キーワードから記事を探す】