仕事

「土葬も請け負います」日本で亡くなった外国人専門の葬儀社。スタッフに聞いた“仕事のやりがい”

亡くなるタイミングが読めないのが大変

珍仕事の[人が辞めない]秘訣

口コミなどで評判が広まり、ムスリムからの信頼は厚いが、「まだ至らない点もある」と松木氏は謙遜する

代表の松木氏は霊柩運送会社や葬送関連企業などで勤務経験を積んできた葬儀のスペシャリスト。過去、仕事で外国人葬儀に関わったことがきっかけで、異文化の葬送を橋渡しする仕事に興味を持つようになった。当時、外国人葬儀を行う企業は国内でも限られていたことから、自ら「燈台舎」を立ち上げた。 現在、同社のスタッフは松木氏を入れて4人。この日、研修に参加した女性は、家族の葬儀で燈台舎を利用したことがきっかけで入社したという。仕事上大変な点を聞いた。 「一番は、スケジュールが読めない点です。当然ながら、人が亡くなるタイミングは事前にわかりません。可能な限りご遺族の意向を叶えてあげたいので、連絡を受けた後で急な対応を求められる場面は多くなります。海外とのやりとりも多いので、時差があると連絡を待つために寝不足になってしまうことも……」

現在残るスタッフは女性、何が原動力に?

珍仕事の[人が辞めない]秘訣

葬儀社の研修では、入棺体験として棺に入ることもある。この日も土葬用の底がない特注の棺にスタッフが入る様子が見られた

仕事の過酷さから、採用しても辞めてしまう従業員もいるが、松木氏いわく「大半は男性」。現在も残るスタッフはすべて女性だ。 同社に勤務するスタッフにとっては、何が仕事を続ける原動力になっているのだろう。前出の女性は言う。 「仕事への抵抗感ですか? よく聞かれるんですが、ありません。以前介護の仕事をしていて死んだ人間よりも生きた人間を扱うことのほうがよっぽど大変だと感じます」 その上で、仕事のやりがいについてこう続ける。 「外国の葬送は日本の葬送とは勝手が異なります。その差に戸惑う異国の方を助けられることは純粋に嬉しいです。準備は大変ですが、葬儀を最後までやり遂げた時の達成感や、遺族から感謝される喜びも大きい。例えばご遺体を空輸で母国にお帰しした時、私たちの仕事はそこまででも、後からご遺族が現地の写真や動画をお礼とともにメッセージアプリで送ってくれたりすると嬉しいですね」 外国人労働者の増加に伴い、国内でムスリムの割合は高まっているが、土葬可能な土地は不足している。そんな中で、トータルで土葬をサポートできる業者の需要は、これからさらに高まっていくだろう。

辞めないポイント

①海外の葬式文化が知れる ②人の人生を見送った達成感 ③異国で困る人の助けになれる <取材・文/週刊SPA!編集部>
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燈台舎
住所:東京都立川市上砂町1-3-6-28
電話番号:042-537-8994
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