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「ずっと後ろめたさがあった」芸歴30年のふかわりょう(50)がR-1グランプリに初挑戦した理由。「準決勝は吐きそうでした」

1回戦から準決勝まですべてネタを変えた理由

ネタを変えた理由――1回戦から準々決勝、準決勝まですべてネタを変えたそうですが、意図があったのでしょうか? ふかわ:意図というより自己満足ですね。おおげさに言うと、自分の中での美学のようなものになりますかね。 ――準決勝のネタを拝見したのですが、これまでの「あるある」に加えて社会風刺的なことも織り交ぜていたのが印象的でした。新しい角度の笑いを入れようという意識は? ふかわ:いろんな感じ方があると思うので風刺と捉える人もいるでしょうが、そういう意図や考えはなかったです。 あのネタは「公園で子供に諭すようなちょっとヤバいおじさんっていたよね」という発想からできたもので、自分の中の面白いものをやりたいと思っただけです。 何か新しいことをやろうとか、人と違うことをしようではなくて、今僕が面白いと思うことを表現できる範囲内でやろうとした。それ以外にはなかったです。

「準決勝は吐きそうだった」 それでも終了後は充足感に

――予選からネタを披露していく中で、恐怖や緊張感は生まれなかったですか? ふかわ:出場していたライブや準々決勝までは基本的に怖さは感じなかったです。それよりもお客さんの反応とか、こう言ったほうが伝わるなということを冷静に見られていました。 ただ準決勝は本当に吐きそうでした。ここを超えないと決勝に行けないという独特の緊張感、どの芸人もウケているという状況だったので……。 ネタを終えた後は頭のどこかに「通過した」という意識はありましたが、合格者発表で自分の番号が呼ばれなかったときは、なんとも言えないやりきれない気持ちになりましたね。 その日は悔しくて眠れないかなと思いましたが、ぐっすり眠ることができました。その日までに経験したことに対する充足感のほうが大きかったです。
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ふかわりょうが思うピン芸人の魅力
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