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電車の網棚から落下した大きな荷物が頭に直撃。持ち主は謝りもせずに“チッ”と舌打ちして…その後下った天罰

網棚から落下したジュラルミンケースが直撃

荷物棚 電車内でのハプニングは、予期せぬ形で起こる。  徳永由紀さん(仮名)は学生時代、毎日埼玉から渋谷まで電車通学をしていた。ある日、バスケサークルの飲み会帰りに乗った遅めの電車で、ウトウトと睡魔に襲われていた。 「お酒も飲んだので、ほろ酔い気分でいつの間にか居眠りしてしまったんです」  そして約15分後、突然の衝撃で目を覚ました。 「“ゴン!”という鈍い音がして、頭と首の間に痛みが走りました。驚いて何度も上と下をキョロキョロしてしまいました。床に目をやると、まるでルパン三世の世界から飛び出してきたかのようなジュラルミンケースが転がっていたんです」  最初は何が起きたのか分からなかったが、しばらくして状況を理解した徳永さん。網棚に置かれていたジュラルミンケースが何らかの理由で落下し、自分に直撃したのだ。 「本当は『誰だよ!』と怒鳴ってやりたいところですが、学生の頃の私にはそんな度胸はありませんでした」  犯人は誰なのか……。どうやら持ち主は目の前のスーツ姿のおじさんのようで、ばつが悪そうにジュラルミンケースを拾い上げた。 「私が睨んでいると、こちらに向かって聞こえるように『チッ!』と舌打ちしました。『いやいや舌打ちしたいのはコッチだよ!』と思った瞬間に、電車が次の駅に到着しました」

おじさんが駅のホームにヘッドスライディング

 おじさんはケースを抱え、電車を降りようとした。しかし、ここで思わぬ展開が待っていた。 「酔っぱらっていたのか、動揺していたのか、おじさんは出入り口の隙間に引っ掛かり、駅のホームに向かってヘッドスライディングでもするようにコケました」  その様子を見た周りの席の人たちは笑い、徳永さんにも「大丈夫、大変だったね」と声をかけてくれたという。 「ムカつきましたが、なんだか少し気持ちがスッとしました。それからは、椅子に座る時は網棚の上を確認して座るようになりました」 <取材・文/藤山ムツキ>
企画、取材、撮影、執筆、対談構成、原稿整理、コンサル、現場サポート、コンビニへの買い出し、芸能人のゴーストライターまで、メディアまわりの超“何でも屋”です。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』『10ドルの夜景』など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ』シリーズほか多数。X(旧Twitter):@gold_gogogo
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