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「トランプ関税」で激変する世界経済と中国リスク。“中国依存度が高い”ユニクロ、無印良品の命運は

すでに景気後退局面にあった中国

 しかし、高関税の影響を最も強く受けるのは中国。累計の追加関税は145%にもなるためです。2024年に中国がアメリカに輸出した総額は前年比4.9%増の5246億ドル。1ドル150円換算で78兆6900億円にものぼります。中国の輸出全体の15%程度を占めています。  中国は高関税が課される前からすでに景気後退局面に入っていました。2024年7-9月のGDPは前年同期間比4.6%増となって2四半期連続で伸びが縮小。住宅需要が減退して不動産不況が長引いており、地方政府の財政悪化が懸念されていました。鋼材やセメントの生産量も減少しており、消費意欲も失われています。  名門の自動車メーカーを脅かしていた、BYDなどの電気自動車も過剰生産気味。自動車業界は、中国産のEVが安値で市場に出回ることを警戒していたのです。  中国経済は内需の停滞を輸出の伸びでカバーしていました。アメリカの高関税はこの構図を崩壊させることになります。中国人民銀行は更なる金融緩和を模索する動きもありますが、消費者の間で住宅や自動車などの購入が一巡した今、新たな需要を喚起するのは簡単ではありません。  中国では実際の需要を見極めずに生産拡大に動くことも多く、それが輸出という出口を失えば国内に滞留し、デフレに苦しむことになりかねないのです。これは最悪のシナリオですが、アメリカとの貿易戦争が過熱していることから、それが現実のものになる一歩手前にいるように見えます。  小売業界を中心に、中国の景気悪化の影響を真正面から受けそうな日本企業は少なくありません。

中国進出で世界展開の足掛かりをつかんだユニクロは…

中国 ユニクロ

yujie – stock.adobe.com

 影響が大きそうな会社の一つがユニクロを展開するファーストリテイリング。会社側は、今回の高関税が2025年8月期下期の利益を2~3%程度下押しすると説明しています。問題は来期への影響でしょう。  ユニクロの海外店舗数は1669(2025年2月末時点)。そのうち、中国大陸は922にも及んでおり、海外店舗全体の55%を占めています。そしてすでに中国の消費減退が業績に色濃く反映されています。2025年8月期上期の中国大陸は4%の減収、11%の減益でした。  中国大陸に香港、台湾を加えたグレーターチャイナの前期通期の売上高は6770億円で、1割近い増収でした。売上比率が高い中国はユニクロにとって重要な市場です。  中国はメンツを重視することから、アメリカにかけた関税を簡単に翻すとはあまり考えられません。この問題が長期化する可能性もあり、本格的な景気後退局面に入れば、大躍進を続けてきたファーストリテイリングの業績に冷や水を浴びせることにもなります。
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中国への依存度が高い無印良品も…
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フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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