更新日:2025年04月17日 10:26
エンタメ

アルバイトの“使い捨て”が蔓延…正社員に比べて“劣悪な待遇”だった運送会社での辛い経験を「56歳アクション俳優」が映画にするまで

妻の支えで、逆境をバネに『バトルクーリエ』制作開始

まず大東さんへの後押しとなったのは、長年共に歩んできた妻・大東千尋(ちひろ)さんからの励ましであった。それからの話し合いのなか、千尋さんが「この経験を映画にしてみたら?」と提案。 「うちの嫁が『あんた、すごい悔いあるんちゃうの。ここまでアクション頑張って、DVDも作って映画も上映してきたのに、ここでやめてもうたらあかんよ』って感じで言ったんですよ。 運送会社でこんなパワハラがあった、仲良かった友達が急に消えてしまったとか、今まで苦しんできたことを僕が仕事帰りにベラベラ喋るんですよ。そしたら『その内容を脚本にするわ!』って、実際に書いてくれたんです」 こうして映画の脚本も千尋さんが担当することとなり、大東さんが受けたパワハラの辛さに逆襲するかのような映画……のちの『バトルクーリエ』が企画スタートする。

アクションの恩師や伝説のヒーロー役者など、多くの人々が支援

大東賢

闇の組織ゴッハイの首領「ゴット・ハイ」。ゴッハイ(誤配)の設定や脚本にも大東さんが受けたパワハラ内容が反映されている

因縁こもった運送会社を大東さんはサックリと退職し、本格的に映画制作へ注力していく。パワハラについて全てありのまま描写するとシリアス過ぎるため、「社長命令でパワードスーツを無理やり着させられる主人公の特撮ヒーロー物」として翻案。大東さんは今までのヒール役と正反対の、お人好しなおじさん主人公を演じることとなった。 PAGでは映画の制作協力依頼や出演依頼、宣伝協力依頼のため各所にアプローチ。その過程で伝説的アクション俳優の藤岡弘、氏や堀田眞三氏の出演、奈良県観光大使からの協力、そのほか数多くの関係者から理解と支援を受けることに成功した。 「いつもだったらDVD作ったり単館上映したりで終わりだったんですけど、今回は『全国ロードショーしよう!』ってなって。関西と関東で何館か上映できるのは初めてだし、さらに頑張っていきたいです」 また、以前所属していたアクションクラブの代表であり、大東さんにとって師とも呼べる倉田保昭氏からも熱い言葉を受けた。パワハラで悩んでいる時期に「君は真剣にアクションを考えている!このまま辞めたらダメだから、一生に一度、最後まで頑張って続けてくれ!」と激励を受け、このことが後々まで強い力になったという。 映画撮影では大阪府四條畷市の自宅からロケ地の三重県・安土城天守まで車で毎日三時間移動し、そこで高所まで重い特撮スーツを運び上げ、スーツ装着して演技をすることも。肉体的にはハードな日々ながら、大東さんにとっては、ようやく自分のやりたいことと真正面から取り組める充実の時間であった。
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「好き!」を貫くことが人生の支えに
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東京都在住。2024年にフリーランスとして独立し、ライター業およびイラスト業で活動中。ライターとしては「Yahoo!ニュース」「macaroni」「All Aboutニュース」などの媒体で、東京都内の飲食店・美術館・博物館・イベント・ほか見所の紹介記事を執筆。プライベートでも都内歩きが趣味で、とりわけ週2〜3回の銭湯&サウナ通いが心のオアシス。好きなエリアは浅草〜上野近辺、池袋周辺、中野〜高円寺辺りなど。X(旧Twitter):@Dejavu_Raw
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