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「そこ、俺の席なんだけど」通勤電車で遭遇した“荷物で席取り”にモヤモヤ。何も言えない20代女性の葛藤

荷物で席を確保して「そこ、俺の席なんだけど」

電車 通勤ラッシュ時の電車内。疲れを感じるなか、空席を見つけたときの喜びは、まさに“砂漠でオアシス発見!”みたいなものだろう。  佐々木香織さん(仮名・20代)は、仕事帰りに電車に乗り込むと、その時間帯ではめずらしく空席を見つけた。しかし、「ラッキー」と思ったのも束の間、その席には紙袋が無造作に置かれていたという。 「周囲の人もそこには座ろうとはせず、遠巻きに見ているだけでした。ただ、持ち主は見当たらず、少し躊躇したものの、荷物を横によけて席に座りました」  その直後……。  30代くらいの男性が近寄ってきて「そこ、俺の席なんだけど」と、当然のように席を要求してきたのだ。  佐々木さんは内心煮えくり返りながらも、口論を避けるために「そうですか」と言って、おとなしく席を譲ってしまった。

頭の中で“復讐シミュレーション”

 席を譲った後、男性は紙袋を横に置いたまま、何食わぬ顔でスマホをいじっている。  佐々木さんは重たい足でそこに立っていたが、頭の中にはさまざまな思いが渦巻いていた。 「いやいや、そこは自由席で指定席じゃないし。何より、電車は混んでいるのに荷物だけ置いて席取りしてるなんて、自己中心的すぎるでしょう」 「紙袋を外に投げ捨ててやればよかった」 「こいつの足をヒールで踏みつけてやろうか」  “復讐シミュレーション”をしていたというが、「やっぱりやらなくてよかった」と思い返した。 「大人になるって、怒りを飲み込むことなのかもしれないって」  このように腹が立つような出来事に遭遇しても、実際は何も言えない人がほとんどなのである(泣)。 <取材・文/藤山ムツキ>
編集者・ライター・旅行作家。取材や執筆、原稿整理、コンビニへの買い出しから芸能人のゴーストライターまで、メディアまわりの超“何でも屋”です。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』『10ドルの夜景』など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ』シリーズほか多数。X(旧Twitter):@gold_gogogo
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