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呂布カルマ、万博批判に「誰が得すんの」発言で“ラッパーなのに体制側”と物議…炎上した本当の理由

「何だこの駅…気持ちわりぃ…」発言の意図は?

恋山形駅/isgukb737 – stock.adobe.com

 まず、カルマ氏のスタンスです。基本的に、彼は自分の実感に基づいた視点から快、不快の判断をくだす人だということです。  たとえば、萌えアニメとコラボして真っピンクになった鳥取県の智頭急行の恋山形駅についての発言は記憶に新しいところです。<ただの二次元ロリコン趣味のアニメまで調子こいて世界に誇る日本の文化面してんのがキツいし、他の産業が弱った地方が藁にもすがる思いでオタク相手にロリコン営業やってんのもマジで辛い>  この投稿には、オタクたちも怒りました。自らの趣味を全否定し、また日本が誇るカルチャーだと思っていたもの、その構造まで否定する発言だったのですから当然でしょう。  けれども、カルマ氏はオタクどうこうの前に、さびれた山村に唐突にあらわれた、極めて人為的でどぎつい色彩に疑問を投げかけているのですね。どう考えても、この風景には似つかわしいオブジェではないし、またあえてそうした意外性やハレーションを狙ったアートでもない。それが、オタクにおもねった商売になっていることが、むしろオタクをバカにしているのではないか、と言っているわけです。

素朴さゆえの危うさも

   今回の万博批判に対する見解も、それと同様です。もう始まって、良くも悪くも後戻りできないものに対して、今更何を言ってんの?と。さらに言外の意味を読み取るなら、万博を批判している人たちは、むしろ問題が改善されるよりも、さらに大きな問題が起きることを期待しているんじゃないか、とカルマ氏は見ている。それを、「誰が得すんの」と、あえて稚拙な言い方でぶん投げたわけですね。  つまり、カルマ氏は一般論として、日常の感性にもとづいて批判に対する批判をしているのです。もちろん、その素朴さゆえの危うさもあります。“万博を批判することに意味はあるのか?”というフレージングは、アメリカの学生による反イスラエルデモに、“退学のリスクを負ってまですることなんだろうか?”と発言した山崎怜奈氏に通じるところもある。  ただし、発言をよく読めば、少なくとも「今起きているのは政治闘争ですからね」と言った辛坊治郎氏のような党派性や攻撃性はないことは分かるはずです。
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度を越した批判に見え隠れする大衆心理
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音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。X: @TakayukiIshigu4

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