仕事

「天井が落下して“走馬灯”が見えた」特殊清掃員が語る、命がけの仕事内容。床に危険な刃物が散乱していることも

ゴミ屋敷の床に危険な刃物が散乱

 古い家屋以外にも危険なゴミ屋敷はまだまだある。 「一見普通のゴミ屋敷という感じの部屋なんですけど、積み上がっているゴミ袋とかをどかすと家の中なのに料理包丁やノコギリ、チェーンソーや割れたガラス片などが雑に落ちていました。住人はDIYが好きな方らしく、色々な日曜大工道具がありました。でも全然うまく片付けられていません。亡くなられた方は糖尿病を患っていたらしくインシュリンの注射器なんかも落ちていて掃除をすればするほど刃物などが顔を出すような現場でした。ゴミを片付けている間にいつ刃物が飛び出してくるかわからない状況でしたね」  防護服は薄手なため、少し刃物が触れただけでも切れてしまう。 「しゃがんで作業している状態の時、足元に刃が飛び出たカッターが落ちていて、足を切ってしまいました。特殊清掃現場は衛生環境的に病原菌がうようよしてることも多く、ちょっとした傷口から菌がはいって破傷風になったりするので気をつけなきゃいけないんです」

多数の猫が一斉に襲ってきて…

猫

現場には多数の猫が……

 実際、破傷風ではなかったが傷口から菌が入り高熱が出たことはあったようだ。 「猫を多頭飼いしている家の清掃を頼まれたことがありました。依頼主は猫の飼い主で、ご自身は猫がいる家とは違う家に住んでいる方でした。1日に一回餌をあげにくるらしいですが、清掃が手に負えなくなったので、全て片付けてくれとのことでした」  中に入ると猫が50匹くらいいて、清掃員たちを敵視しはじめたようだ。 「床一面が猫の糞で埋め尽くされていて、防護マスクをしていても臭いがひどく吐きそうになりました。他の従業員も耐えられないといって外に出て行ってしまう始末です。清掃を始めると、猫たちにシャーと威嚇をされたのですが、気にせず掃除をしていたところ同時に何匹も飛びかかってきました。危害を加えられるのを恐れたのか、俺たちの縄張りを荒らすなってことなのか。噛みつかれて引っ掻かれて血が出てもう仕事にならなかったです」
作業6日目

作業6日目の様子

 このままでは仕事にならないと、依頼主に連絡をして猫を全てゲージにいれて外に出してくれとお願いしたようだ。 「薬品を撒いたりするので猫の健康にも悪いと思いますし、なんとか説得しました。当初は1週間を見込んでいた作業ですが、予想以上に大変で、これは3週間くらいかかるぞって。掃除は後日に行うということになりました。しかし次の日、僕を含めた猫に襲われたスタッフが体調不良を起こしました。僕も熱をだしてしまって。病院に行ったら破傷風ではなかったのですが、何か菌が体に入ってしまったんだと思います」
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「“走馬灯”が見えた」出来事
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(公社)日本ペストコントロール協会認証技能師。1992年、東京都大田区生まれ。地元の進学校を卒業後、様々な業種を経験し、孤独死・災害現場復旧のリーディングカンパニーである「ブルークリーン」の創業に参画。これまで官公庁から五つ星ホテルまで、さまざまな取引先から依頼を受け、現場作業を実施した経験を基に、YouTubeチャンネル「BLUE CLEAN【公式】」にて特殊清掃現場のリアルを配信中!趣味はプロレス観戦
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