仕事

特殊清掃業者が明かす、心が折れかけた仕事。倒れるスタッフが続出、現場は“地獄絵図”に

部屋一面が“体液の海”

現場

“体液の海”となっていた現場

 また、別件で臭いがひどく、部屋一面に“体液の海”が広がっていた悲惨な現場もあったという。 「築年数が古めで1Kの木造アパートの一室でした。体重が100キロ以上あるお相撲さんのような体格の人が突然死した現場だったのですが、床がすごいことになっていました。カーペットや布団の上などで亡くなった時の体液は布で吸収されて、ある程度は被害を抑えられるのですが、フローリングの上でなくなると、体液が吸収されず、そのまま広がってしまうんですよ」  死後4日ほどで発見されたにもかかわらず、ひどく腐敗が進んでいた。 「3週間くらいは経過してるような腐敗具合でした。気温も暑いわけじゃないのに、なぜ、ここまでになってしまったんだろうと考えたところ、おそらく体の脂肪分が多すぎたからだな、と。いつもなら畳一枚分くらいの清掃で終わるはずが、部屋一面に体からでる油が広がってしまっていました。床はぬるぬる滑って、下手したら転んでしまうのではないかと思いました。人間からこんなに油が出るんだって、驚きでしたね。いつもの清掃時間の3倍くらいの時間がかかってしまいました」  本来なら不動産屋が遺体がどういう状況になっていたのか確認するのだが、腐敗臭がひどすぎて玄関部分で諦めたという。 「ベッドの上から転がり落ちたような形跡がありました。おそらく、突然の発作でもがいていたのでしょう。持病があり、自宅で闘病生活を送っていたようですね。手前から順番に油を取っていきました。しかし、それでも臭いが取れなかったので床を外し、基盤である根太(ねだ)が見えるまで解体しました」  年に何度かはこのようなひどい現場に遭遇するというが、やはり仕事は楽じゃない。 <取材・文/山崎尚哉>
(公社)日本ペストコントロール協会認証技能師。1992年、東京都大田区生まれ。地元の進学校を卒業後、様々な業種を経験し、孤独死・災害現場復旧のリーディングカンパニーである「ブルークリーン」の創業に参画。これまで官公庁から五つ星ホテルまで、さまざまな取引先から依頼を受け、現場作業を実施した経験を基に、YouTubeチャンネル「BLUE CLEAN【公式】」にて特殊清掃現場のリアルを配信中!趣味はプロレス観戦
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