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スーパーホテル支配人「2人で年収4000万円」の“秘密”とは? 夫婦・カップルで1店舗を運営、住み込みだから貯金も効率的に

賃貸マンションの「住み込み管理人」から着想を得た

居住スペース

ホテル内の居住スペース

なぜこれほどのお金が貯金できるかというと、“住み込み”でホテル内の居住スペースで生活するため、家賃や水道光熱費の負担がかからずに生活費を抑えながら効率的に貯蓄できるからである。 また、ペアで住み込みが基本ということから、税制面のメリットもあり、結果的に手取りが一般のサラリーマンより多くなるケースも。 このような常識にとらわれないユニークな取り組みが生まれたのは、「私たちが『ホテル屋』ではなく『賃貸・分譲マンションの運営』からスタートしたことに由来している」と山本さんは語る。 「たとえば、100室規模の賃貸マンションであれば、夫婦2人の住み込み管理人で十分に運営が可能です。ですが、ホテルになるとチェックイン・チェックアウトの業務があるのでそうもいきません。 そこで、住み込み管理人でも回せるホテルを理想として、人手に頼らずに運営できる仕組みを構築するために、自動チェックイン機の設置や客室の固定電話の撤去を行ったわけです。無理に“ホテルらしさ”を追わないという発想の転換こそ、現在のスーパーホテルの礎になっていて、それが未経験のペアでも支配人が務まる体制を支えていると言えるでしょう」 全国に展開するスーパーホテルのほとんどの店舗が業務委託の支配人で運営されているというから驚きだ。今後は、各支配人の現場からのアイデアを積極的に取り入れ、新たな価値の創出にも取り組んでいくと山本さんは展望を話す。 山本健策「具体的な内容はまだ多くをお話しできませんが、ひとつの方向性として、地域に眠る魅力的なコンテンツの発掘と発信があります。地域にはまだあまり知られていない観光資源や文化などがある一方で、自治体ではマーケティングや営業のノウハウが不足しているために、それらが埋もれてしまっているという課題があります。 そこで私たちは、民間企業としてのマーケティング力や営業力を活かし、自治体と連携した形で、DXやAIといった最新テクノロジーを駆使しながら、地域資源を国内外へ広く発信していき、ひいては交流人口の拡大を見据えています」 従来のホテル業界の常識を打ち破る「ホテルを超えるホテル」として、独自の進化を続けるスーパーホテル。 夢を持つ人の背中を押し、地域と人を繋いでいくその歩みは、これからも新たなホテルのあり方を示してくれるだろう。 <取材・文・撮影(インタビュー)/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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