日本にとってウクライナ侵攻は他人事ではない! 高校チュータイ外交官が警鐘
誰も予想していなかった侵略が起こるかもしれない
日本も、何事も決して楽観視してはいけない!
今、ウクライナ戦争は停戦についての話し合いが行われているが、もし各国がロシアに対して甘い態度を取ったり、ロシアが得をするような停戦内容にしたりすれば、いわば「やったもん勝ち」になってしまう。
仮にそのようなことが起これば、他の国は「なんだ、侵略しちゃえばいいのか。力づくで領土を取れるのか」と思いかねません。
日本も同じ。もしこのウクライナ戦争に対して日本が甘い態度を取ったら、「日本は侵略に対して甘い態度を取るのか」と思われてしまう。そのような誤解を与えることは、日本にとって非常に危険なことなのだ。
「最後にもうひとつ大事なことがあります。ロシアによるウクライナ侵略は多くの人が予想していませんでした。今から思い返してみると、侵攻直前に10万規模のロシア軍がウクライナ国境に配備されるなど、前触れはたくさんありました。
それにもかかわらず、わたしたち外交官も含めて、専門家やメディアの中でも、『まさか本当にそんなことしないでしょ』、『ウクライナに侵攻したら、ロシアはとんでもないことになる。それくらいロシアもわかっているはずだ』、『この21世紀に戦争なんて馬鹿げたことする国なんてないよ』という考えの人が多かったのも事実です。
それでも、大方の予想に反して、ロシアは実際にウクライナに侵攻しました。
ここからわたしたちが学ぶべきことは、何事も決して楽観視してはいけない、ということです。
わたしたち日本も、いつか本当に攻められるかもしれないという危機感を持つべきなのです。もちろん、日本はアメリカの同盟国だし、そう簡単に攻められる国ではないでしょう。
でも、頭の片隅に置いておいて欲しいのは、ウクライナのときも多くの人が『まさかそんなことしないだろう』と思っていた、ということです。
みなさんを怖がらせるつもりはまったくありません。でも、油断していると、攻め込まれるスキを与えてしまいます。平和を望む日本人だからこそ、常に危機感は持っておくべき、わたしはそう思います」
<文/島根玲子 構成/日刊SPA!編集部>
1984年埼玉県生まれ。高校時代に2度の留年と2度の中退を経験。一念発起して大検を取得後、青山学院大学文学部に進学。早稲田大学法科大学院を経て、2010年に司法試験および国家公務員Ⅰ種試験に合格。2011年に外務省入省後、スペイン駐在を経て、中南米外交やアジア外交に携わる。外交官として働く傍ら、国際情勢やキャリア設計についての講演活動も行う。著書に『高校チュータイ外交官のイチからわかる! 国際情勢』がある。
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