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消滅寸前だった青学落研を立て直したカリスマOBは、“たった1つの差し入れ”で後輩全員を驚愕させた

YouTubeチャンネル登録者数180万人を突破した「バキ童チャンネル」。 唯一無二の企画とキャラクターを活かした動画が支持される一方で、中心メンバーのお笑いコンビ、春とヒコーキが出会った青山学院大学・落語研究会についてのエピソード動画も強い人気を集めている。 そんな「青学落研の話」を、チャンネル出演者であり、青学落研出身者であり、春とヒコーキの学生時代からの友人でもある芸人・町田が振り返る。第7回は、青学落研が大きく部員を増やすきっかけとなった“キーマン”がいたという話。
「Love」と書かれたTシャツを着るぐんぴぃ

大学時代のぐんぴぃ。Tシャツには「Love」と書かれている

消滅寸前だった青学落研を復活させた人物

僕がいた頃の青学落研は部員数がだいたい30人前後はいたが、ほんの一昔前までは全学年で数人しかいなかったらしい。 青山学院のようなキラキラした大学に入ってわざわざ落語研究会に入るなど、あまり賢い選択とは言えないと考えるのが普通だ。 これは青学に限った話でもない。落語研究会への入部は「華やかなキャンパスライフと縁を切ること」を意味しがちであるため、どこの大学でも落研の部員数はそう多くない。 でも青学落研は、他大学の落研と比較しても部員数が多い方だった。これには立役者がいた。 それが某アダルト系会社に就職した、たんめんさんである。たんめんさんはそのリーダーシップで、消滅寸前だった青学落研に多くの部員を集めたらしい。 えびす様のようにふくよかでにこやかな先輩で、僕が入部した頃にもOBとして頻繁に現役生たちの落語会に顔を出してくれていた。 後輩たちの良いところは褒め、良くないことをした者には中興の祖として遺憾の意を表してくれた。特にぐんぴぃの一つ上の代はまでは直接息がかかっていて、絶大な尊敬を集めていた。 一方で、過去の偉業を伝聞でしか知らないそれ以下の代の後輩たちにとっては、正直「いつも落語会に来てくれるOBさん」ぐらいにしか思われていなかった。その評価が一変したのは、ある出来事があったからだ。

OBからの差し入れに感じていた“一抹の寂しさ”

青学を卒業した先輩たちが現役生の落語会を見に来てくれることは多々あった。その際に菓子折りなどの差し入れを持って来てくれることもよくあった。 これは当然ありがたいのだが、つい数年前まで一緒にふざけ合っていて破天荒だと思っていた先輩たちが、社会に出た途端に大人のルールに従ってしかつめらしく差し入れをする様子は、後輩たちから見て少し滑稽でもあり一抹の寂しさもあった。 だから差し入れを持って来る先輩をちょっと揶揄する空気があったりもした。 ところがある日、いつもは差し入れなど持って来ないたんめんさんが大きな段ボール箱を抱えて落語会を見に来た。
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大きな段ボールの中に詰め込まれていたもの
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ぐんぴぃの友人。芸人としての活動もしている。@saisaisai4126

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