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バカリズム脚本『ホットスポット』で大行列の富士吉田。“ドラマ聖地化”の舞台裏で起きていること

サスペンスドラマと知らずイメージダウンに

サスペンスドラマと知らず「また、サスペンスドラマを撮ったときは事前にドラマの内容を伝えきれていなかったせいで、『町のイメージが下がった』『殺人事件が起きるなんて聞かされていなかった』と言われたこともありました。局や制作会社が自治体とうまくやり取りをできていなかったんです。 今はこうしたことが起こらないように事前にストーリー概要を伝え、ロケ地が撮影後どれぐらい混雑するのか予測を立てるなど、最善の配慮をしているそうです。 『ホットスポット』はかなり慎重にロケ地選びをしたそうなので、そこまでトラブルは起きないとは思います。ただ、私がもう一度聖地巡礼を狙うドラマを作りたいかと聞かれると“もういいかな”というのが本音です」 このようにロケ地から恨み節を言われることも少なくないようで、制作側も苦労や悩みを抱えているようだ。

聖地を登場させるために脚本を改変するハメに

最後に、脚本家にも聖地巡礼ドラマについて聞いた。アニメやラブストーリードラマを手掛けてきた40代の女性脚本家・C氏はこう嘆いた。 「とある地方都市を舞台にしたラブコメディドラマの脚本を作っていたのですが、『〇〇橋』で告白するシーンを書いてほしい、主人公たちの溜まり場となる場所を各話に入れてほしいという無茶ぶりをされて、筆が止まってしまったことがありました。 ロケ地がある自治体からの要望だったようで、その通りにシーンを入れ込みましたが当初のストーリーとは違う流れになってしまって歯がゆい気持ちになりましたね。 もちろんロケ地があってのドラマなので、私の力不足と言われたらそこまでですが、聖地を作るためにドラマを書くのはちょっと違うのではと思いました」 と書き手の苦しみを吐露した。 視聴者やドラマファンによる作品の聖地巡礼は、地域活性化や作品を盛り上げるプラス要素になっているが、一方で過度な混雑や迷惑行為、撮影トラブルや作品自体のクオリティーを下げるマイナス面もあるようだ。 ライター/木田トウセイ
テレビドラマとお笑い、野球をこよなく愛するアラサーライター。
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