キャリーケースで通路を占拠、非常ボタン誤作動に改札トラブル…関空で働く男性が明かす“迷惑観光客”の実態
ここ数年、外国人観光客が非常に増えた。その影響は電車やバスなどの公共交通機関にも及んでいる。利用に関するマナーは日本と海外で異なる場合が多く、彼らに悪気はなくとも周囲が「迷惑」と感じてしまうケースが少なくない。
現在は大阪・関西万博が開催されている。関西国際空港内に勤務する古川達也さん(仮名)によれば、空港や周辺の交通機関は平日も混雑。自宅と空港を電車で往復している古川さんは、外国人観光客からスマホを目の前に差し出され、音声翻訳アプリで「この電車は目的地まで乗り換えなしで行けるのか?」と尋ねられることが日常茶飯事だという。
古川さんは、そんな外国人観光客のふるまいに困惑してしまうことがたびたびあるそうだ。
南海電車の乗り場近くで、外国人観光客のグループが楽しそうにセルフィーを撮影していた。問題は、彼らがキャリーケースを4つ並べて通路をふさいでいたことだ。
「その場は通行量が多く、立ち止まるだけでも混雑の原因になるんです」
駅員が「Excuse me, please keep moving」(すみません、そのまま行ってください)と声をかけても、彼らは「OK !」と笑顔で手を振るだけで、撮影を続ける。
その間にも列は詰まり、他の観光客が困った顔で押し合うように通り抜けようとしていた。
「駅員が声をかけ続けて、ようやく動き出しましたが、現場は一時的にもみくちゃ状態になっていましたね」
また、関西空港のJR阪和線の改札は、東京などの大きな駅と比べると明らかに少ない。古川さんは、ある日の帰宅ラッシュ時にこんな場面に遭遇した。
大きなキャリーケースを抱えた外国人観光客が、改札でICOCAの残高不足や特急券の入れ方に戸惑い、何度もエラー音を鳴らしている。
「ただ、駅員も窓口に1名しかおらず、他の駅員たちは外国人観光客の質問対応に追われているため、改札でのトラブルにはよほどのことがない限り駆けつけてこないんです」
ようやく彼らが改札を通り抜けたと思ったら、今度はエスカレーターの入り口で立ち止まっている。日本のエスカレーターのルールがわからないのか、大きなキャリーケースを真ん中にどんと置いて動かない。
心の中で「いや、だからそこは通路やって!」と叫んだ。現実としては英語で説明する余裕もなければ、時間もなかったのだ。

※写真はイメージです。以下同(Photo by AdobeStock)
自撮りに夢中で通路をふさぐ外国人観光客
改札口やエスカレーターで立ち往生
編集者・ライター・旅行作家。取材や執筆、原稿整理、コンビニへの買い出しから芸能人のゴーストライターまで、メディアまわりの超“何でも屋”です。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』『10ドルの夜景』など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ』シリーズほか多数。X(旧Twitter):@gold_gogogo
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