更新日:2025年08月26日 19:02
ライフ

「お父さんが4人いた」全身刺青の35歳女性「1人目は本当の父親で、2人目が再婚相手。3人目は親友の…」“特殊な家庭環境”を独白

辛かった「親友の自死」

――これまでを振り返って、蒼井さんが最も悲しいと感じたことは何でしょうか。 蒼井エレナ:母のことは好きですが、いわゆる世間的に言えば“毒親”なんだろうなとは感じます。でも、母親がああいう人だからこそ、まともな人生にはならなかった代わりに今の自分があるなと強く感じます。もしも普通のレールを歩いていたら、私みたいな人間はきっと憂鬱さを抱えて生きなければならなかっただろうなと思うんです。  それよりも、人生で辛かったのは親友の自死でしょうね。ちょうど4人目の父親になる人と住むために宮城県に渡って以降、転校先でとても仲良くできる子を見つけました。家族ぐるみの付き合いをしていて、何でも話せる心の友でした。

「最も思い入れの深い刺青」は親友と一緒に入れたもの

蒼井エレナさん

左耳の裏側には親友とおそろいの刺青が

――どのようなご友人だったのでしょうか。 蒼井エレナ:私も彼女も素行が悪く、恵まれているとは言い難い生い立ちのために薬物に手を出して、刹那的な快楽に逃げることもしばしばあったのですが、彼女はどんどん希死念慮を強くしていったように思います。結局、同棲相手と住む部屋で縊死をしてしまったんです。彼女の母親と私の母親の配慮で、私は彼女の遺体を見ていないんです。亡くなる直前に口論になってしまい、それきりになってしまったのが悔やまれます。ただ、彼女が持っていたもののなかに、2人の友情を確認できるメモ書きがあったと彼女のお母さんが見せてくれました。それが私と彼女をずっとつなぐものだと今も信じています。  実は17歳のとき、一緒に初めての刺青を入れたのも彼女です。親友は左の二の腕に鳳凰を、私は右の二の腕に鯉を入れたんです。そして、左耳の裏側には、彼女と全く同じ位置に全く同じ模様が入っています。これは、私にとって最も思い入れの深い刺青です。
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志半ばで去っていった親友たちに思うこと
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ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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