更新日:2025年08月26日 19:02
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「お父さんが4人いた」全身刺青の35歳女性「1人目は本当の父親で、2人目が再婚相手。3人目は親友の…」“特殊な家庭環境”を独白

志半ばで去っていった親友たちに思うこと

――生い立ちの不遇さから精神的に病み、不幸にも亡くなってしまう方がいるのは歯がゆいですね。 蒼井エレナ:本当にそう思います。男性ですが、親友と呼べる子がもうひとりいて、彼もまた精神疾患を患って自死してしまいました。彼のお母さんもまた自死をしていることもあって、私もとても気にかけていました。2人で高層マンションを眺めて、「ここから落ちれば死ねるけど、それは絶対やっちゃいけないよね」と言い合っていたまさにそのマンションから、身を投げてしまったんです。この喪失体験も、現在の私の核になっていると思います。 ――さまざまな悲しみとともに生きる蒼井さんですが、今後、どのような活動をしたいと考えておられますか。 蒼井エレナ:これまでインフルエンサーとして活動してきましたが、それに加え、音楽活動を開始することにしました。ジャンルはラップです。私自身、何度も「もう生きていたくない」と思いながらただ生かされてきました。きっと今この世界にはそんな人がたくさんいるのだと思います。過去の自分を励まし、あのときの自分を同じように前に進めない人たちが「人生1回だからやれるだけやってみよう」と思える楽曲を作れたらいいなと思っています。そうやって人生を塗り替えることで、志半ばで去っていった親友たちに恥ずかしくない生き方をしていければと思っています。 =====  凄絶な過去を知っていま一度蒼井さんの背中の刺青をみると、覚悟と後悔が綯い交ぜになった独特の色を帯びているのがわかる。力なき時代、大人たちに翻弄され続けた記憶。心から共感し合える無二の仲間は人生の舞台から降りた。蒼井さんがリリックを届けたいのは、亡き親友であり、思いを同じく生きる見も知らぬ人であり、他ならぬ自分。蒼井さんが言葉に魂を宿す。それが生きづらさを抱える人たちの世界を変えて、本当にこの世界さえも変えてしまえばいい。辛くも優しいビートがそんな期待を持たせる。 <取材・文/黒島暁生>
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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