ライフ

取引先の出身校を小バカにする新入社員…先方からクレームが入るも、なぜか「お咎めなし」の理由に愕然

なぜか自分が責任をとるハメに…

「とある取引先に、Aを連れて行った際にトラブルが起きました。その取引先の担当者は実は、自分の出身大学の先輩。商談の合間の世間話で、共通の話題として母校の話が出たんです。するとAは一体なにを思ったのやら、われわれの大学を馬鹿にする発言を繰り出して。  大学野球の話をしていると、『勉強はできないけども、スポーツの特待生が多い大学ですから(強くもなりますよ)ね』とAがポツリ。  はじめ、先方はAがなにを言っているのか理解できていなかったようですが、その後も自分の大学のほうが学力で上だと発言。先方の担当者も大人なのでその場は笑って流していましたが……後日、弊社の部長にクレームの電話が来ました。当然の結果ですよね。  ただ、怒りのほどはかなりのもので、今後もAが関わるのであれば契約を見直すとの内容でした。慌てて部長と自分で謝罪に行ってなんとか丸く収めたのですが、取引先からの信頼がAのせいで大きく下がってしまったことには変わりません。結局、Aの教育ができていないと自分が部長から強く叱責されてしまったんです」

部長の寵愛を受けた、態度がさらに増長

 社会人としてはまったく実績がないのに、出身大学の“偏差値”だけで勘違いしている、“残念系高学歴”なAさんは、その後もさまざまな場面でトラブルを起こしていったそうで。 「厄介なのが学歴の高さがなまじハリボテではなかったこと。切れるところでは頭が切れたので、上長へ媚びを売るのは抜群に上手だったんです。取引先への失言騒動では部長も被害を受けたのに、いつの間にかAはお気に入り社員の座について、部長直々に誘って飲みに行くような関係になっていました。  結果、教育係の自分を通してよりも部長から振られる仕事が増えたんです。言わずもがなAはつけあがって、勘違い発言を以前にも増して連発するように。看過できなくなった周囲の社員が注意すれば、すぐに『パワハラだ』と騒ぎ立てて人事部へ報告してしまうのです。あっという間にA以外の部署の人間全員が、Aへのパワハラ加害者に仕立て上げられました。しかも部長に目をかけられてもいるのですから、注意できる人間なんて誰一人残りませんでした」  さらには部長だけでなく、同じ大学出身であることをきっかけに担当役員にまでかわいがられるようになっていたとか。
次のページ
突然電話がつながらくなったワケは…
1
2
3
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

記事一覧へ
【関連キーワードから記事を探す】