YouTubeチャンネル登録者数180万人を突破した「バキ童チャンネル」。 唯一無二の企画とキャラクターを活かした動画が支持される一方で、中心メンバーのお笑いコンビ、春とヒコーキが出会った青山学院大学・落語研究会についてのエピソード動画も強い人気を集めている。 そんな「青学落研の話」を、チャンネル出演者であり、青学落研出身者であり、春とヒコーキの学生時代からの友人でもある芸人・町田が振り返る。 第9回は、オナニーの話。 大学時代、ぐんぴぃは「俺は日に7回、週に49回シコるんだ」と話していた。金玉が工場ならば、とてつもないスパルタ工場長である。 日に7回もシコることなんてできやしないと思っていたが、ひょっとしてぐんぴぃならば…？そう思う出来事があった。 私が大学1年生の頃である。大学周辺で落研の皆と楽しい時間を過ごしすぎて終電を逃してしまった私は、淵野辺キャンパスの近くに一人暮らしをしていたぐんぴぃの家に泊まらせてくれませんかとお願いをした。 ぐんぴぃは「もちろんですよ。汚い部屋ですがゆっくりしてってください」と、快く私を家へと迎え入れてくれた。 なんて優しい先輩なのだろう。部屋こそむちゃくちゃに汚かったが、その優しさのおかげもあって私には最高の宿に感じることができた。 当時はAKB48全盛期、アイドルのライブ映像をYouTubeで観ながら談笑するなどして、私とぐんぴぃは楽しく過ごしていた。 そうこうしているうちに夜は更けていき時刻は午前3時。ぐんぴぃはあるアイドルの動画をじっと見つめながら私に、こう言った。 「町田よ……今からシコるから帰ってくれないか……」 当然、冗談で言っているに違いないと思った。快く二つ返事で家に上げてくださった山口さんが、まさかそんな。 「いや山口さん…、もう終電も始発もない時間ですよ。帰るったって、どうすりゃいいんですか」 「いいからっ……！！俺はシコるんだ！帰ってくれないか……！！」 あまりにも本気だ。本気だ。ぐんぴぃあの時の決意の揺るがなさたるや。 夜中の3時に放り出される私。その日は運良く連絡のついた別の友人の家に泊めさせてもらえてことなきをえることができた。 もう二度と関わりたくないと思うきっかけになるような出来事とも言えるかもしれない。 しかし、あの時のぐんぴぃの姿はこの人についていきたいと思わせる強い信念を感じたのです。