更新日:2025年06月01日 11:24
お金

「15万円の年金と退職金500万円でおだやかな老後を…」75歳のひとり暮らし男性が“老後破産”するまで

マンションを売却したものの、自己破産することに

 次第に住宅ローン返済も厳しくなってきますが、高齢であることから、働いて収入を増やすことも難しく、マンションを売却して返済の負担を軽減し、賃貸物件に住み替える計画を立てました。しかし、マンションの価値は購入時よりも大幅に下落しており、住宅ローン残高を全額返済できるだけの金額で、売却することは難しい状況でした。オーバーローン(ローンの残高よりも物件の売却額が低いこと)の状態となったため、ローン残債については、無担保ローンを借り入れて、返済することになりました。 住宅ローン マンション売却後は賃貸アパートに住んでいたCさんですが、77歳の頃には無担保ローンの返済も滞り始め、最終的には自己破産を申請するしか選択肢がなくなりました。  この事例は元会社員が、定年後も続く住宅ローンの返済に苦しみ、少ない年金と健康悪化による出費の増加が重なり、老後破産に至ったケースです。特に、住宅ローンを長期間抱えたまま老後を迎えると、年金だけでは生活を支えきれず、破産に陥るリスクがあることが示されています。

老後破産を防ぐにはどうすればよい?

 老後破産を防ぐためには、支出をうまくコントロールする必要があります。老後はどの程度生活費がかかるか、シミュレーションできるようにしておきましょう。人によって老後の生活スタイルや、介護の必要度合いは大きく異なります。また、いつ病気になったり、介護が必要になったりするか、予測は困難です。年金、貯蓄、相続などの知識を蓄え、十分な蓄えをしておくことが無難でしょう。 <文/永井圭介>
慶應義塾大学法学部法律学科卒。税理士・公認会計士。2003年に大手監査法人に入所し、上場会社、上場準備会社の会計監査に従事。2009年7月に永井圭介公認会計士・税理士事務所を設立。中小企業を中心とした、税務・労務関連サービス、経営コンサルティングの他、YouTuber「税理士ナガイ」として税に関する知識をわかりやすく視聴者に解説している。YouTube登録者数は11.5万人。インボイスの解説動画も定期的に投稿しており、関連動画の再生回数は200万回を超える。近著は『世界一わかりやすい! インボイス』(高橋書店)など
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