ライフ

「今の、わざとですよね?」満員電車で靴を踏まれた男性と口論に。駅員と警察を呼んだ結果、“意外な反応”で…

靴のまま座席に立ち飛び跳ねる子ども

電車の優先席 平日の昼過ぎ、電車に乗っていた山田美優さん(仮名・30代)は、静かな車内で読書をしていた。そこへ、3歳くらいの子どもを連れた夫婦が乗車してきたという。 「乗ってくるなり、夫婦はスマホを触りながら大きな声で会話をはじめました。周りの視線が集まっていましたがお構いなし。その親子は、私の隣に座りました」  すると子どもが、靴を履いたまま座席に立ち上がり、ぴょんぴょん飛びはじめたのだ。 「子どもがこちらにぶつかりそうで、読書どころではありませんでした」  子どもが「ママ、見て。ふかふかだねー!」とはしゃぐなか、母親は注意するどころか、「わー、すごい、すごい」と軽く相づちを打つだけで、気にしていない様子だったという。  さらに、子どもは親にかまってもらいたいのか、時折奇声を上げていた。そして次の行動に、山田さんはさらに驚かされた。

お菓子をボロボロこぼしても親は無関心

「子どもが『お腹空いた! お菓子食べたい!』と騒ぐと、母親はカバンからスナック菓子を取り出したんです」  その後の子どもの食べ方に、山田さんは思わず呆れてしまった。 「ずっとしゃべりながら食べていて、口からボロボロと食べかすが落ち座席を汚していました。指はよだれでベトベト。この状況に注意しない親に対して、憤りを感じましたね」  ついには、よだれのついた子どもの手が、山田さんの髪の毛に触れようと伸びてきたのだ。山田さんは驚き、勢いよく立ち上がった。親も気づいて、山田さんの方を向いたのだが……。 「さすがに謝ってくれるだろうと思いましたが、『ダメだよ、静かに座ってて』と軽く注意しただけで、謝罪はありませんでした」  山田さんは注意をしようと思ったそうだが、逆上されてトラブルになったニュースを思い出し、怒りをグッと沈めて席を離れたという。 「公共の場でのルールを教えるのは、親の責任だと思います。注意せずに育った子どもが、将来どんな大人になるのか。モヤモヤとした気持ちが残りました」  電車では個人のマナーが大いに問われる。だが、不快に感じても声をあげにくい空気があるのは事実だ。自分の何気ない行動が周囲の迷惑になっていないか、あらためて意識する必要があるだろう。 <取材・文/chimi86>
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
1
2
【関連キーワードから記事を探す】