更新日:2025年06月02日 17:25
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ママ友会で「夫に対する愚痴」を聞くのがつらかった。“夫に不満がない”女性が立ち上げた結婚相談所、特色は

学歴と婚期に相関関係はないものの…

――aisaitoでは、かつての武嶋さんと同じように一流大学を卒業して仕事に熱中した結果、結婚が遠のいてしまった女性であっても、多く成婚していると伺っています。いわゆる高学歴女性と結婚という組み合わせに注目した理由を聞かせてください。 武嶋愛:もちろん、学歴と婚期に相関関係はないと思います。ただ、私や周囲の体験からいえるのは、高学歴女性は精神的にいくつもの鎧を身にまとっているということです。学歴や職歴において成功を勝ち取るまでには、男性社会で揉まれながら何かを犠牲にしてきたと思います。自分でも自覚しないうちに、素直に「あれがしたい、これがしたい」と口にできずに生きてきたわけです。  そうした女性が結婚するまでには、いくつかの超えなければならないハードルがありますが、逆に言えばそれを克服できれば結婚は可能なのだと思います。その手助けをしたいと考えたのが根源的な理由です。

「減点方式で男性を見る女性」と「年収1000万以上を求める女性」

――印象的だった利用者さんのお話を伺いたいのですが。 武嶋愛:お父様が士業の方で、ご本人も有名大学を卒業され、一部上場企業に勤めておられる方がいます。幼いころから欲しいものは買い与えられるし、海外旅行にも毎年連れて行ってもらえるなど、何不自由ない生活をしてきた方です。彼女が困っていたのは、どんな男性を見てもお父様と比較して不足するところが目についてしまうところ。ご自身もキャリアウーマンであり年収も高いことから、ジャッジが厳しくなっている可能性もありますが、減点方式で男性を見ているうちは、なかなか成婚に至りません。現在、幅広い視野を持っていただくカウンセリングをしている最中です。  他方で、カウンセリングが奏効した例もあります。その方は国立大の理系のご出身、40歳を目の前に入会されました。ご両親も有名企業の研究職だった方です。やはり経済的な苦労を経験されて来なかったため、当初は「男性に求める年収は最低でも1000万円台半ば」と言っていました。私は「男性の甲斐性とは、経済力だけだろうか」という話をしました。たとえ年収が何千万円あっても、自由にお金を使わせてくれない男性もいます。年収が低くても、家族のためにさまざまな場面で助けてくれる男性もいるでしょう。男性の甲斐性とは、身内が窮地に陥らないように支え続けてくれることだと彼女も納得してくれました。そして見事に俳優業をされている方と成婚したんです。経済的には安定しないけれど、お子さんも生まれて幸せに暮らしています。
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夫婦関係は歯の健康とよく似ている
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