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「白ワンピに肉球の跡が…」美容室で“犬を膝の上に乗せられた”潔癖女性の悲劇

彼が筆者に言った“驚きの言い分”

蒼井凜花氏

六本木の元クラブママであり、現在は作家・ライターとして活動している蒼井凜花氏

 しかも、彼はその足で私と同じベッドに入ろうとした。私はさすがに悲鳴をあげてしまった。 「ごめんなさい、もう一回シャワーで足を洗って。それに、歩く時はスリッパを履いてほしい」  彼は、私が潔癖症だということを知ってはいるが、面倒くさそうにシャワールームに向かう。 「ちょっと神経質すぎないか?雑菌を排除すると、かえって免疫力が落ちるぞ」「ふかふかのカーペットを裸足で歩くから気持ちいいのに」と文句たらたら。

衛生面での価値観の違い

 筆者は冷静に、「アナタの気持ちも十分わかる。でも、私はその足で同じベッドに入れるほど強くないの。ごめんなさい」と頭を下げた。  彼は理解してくれたが、世の中には汚れや雑菌に対して気にしない人がこんなにもいるのかと驚いてしまう。  育った環境なのだろうか。見えない雑菌を「無いもの」として処理してしまうのか。万が一、小さな傷口から雑菌が入り、重大な病気を引き起こすかもしれない——。そんな想像力はないのだろうか?  衛生面での価値観の違いで、人間関係や男女関係が壊れる場合もあるだろう。見えない汚れをどう捉えるかで、信頼感や愛情の温度が見えてくるのかもしれない。  あなたは「見えない汚れ」とどう付き合っていますか? 文/蒼井凜花
元CAの作家。日系CA、オスカープロモーション所属のモデル、六本木のクラブママを経て、2010年に作家デビュー。TVやラジオ、YouTubeでも活動中。
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