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「姉ちゃんのせいだよ!」おとなしく真面目な弟が壊れた日…姉が見た「異常な部屋」の光景

「褒められること」が苦痛に…

家族の真実 そして弟の拓実さんは、衝撃的な言葉を口にする。どうやら原因は「姉ちゃんが僕のことを“いいヤツ”呼ばわりしたから。そして、僕のことを褒め続けて庇い続けてきたからだ」ということらしい。晴美さんは2つの意味で言葉を失った。 「ひとつめは、私が褒めたり庇ったりしたことが弟に大きな負担を与え続けていたこと。そして無意識だったとはいえ、弟を褒めたり“いいヤツ”呼ばわりしたりすることで、自分にとって有利になると考えて行動していた自分がいたかもしれないと気づき、ハッとしたのです」  最初のキッカケは子どものとき、ダダをこねていた晴美さんに弟が自分のお菓子を譲ってくれたこと。嬉しすぎた晴美さんが両親や近所の人たちにそのことを自慢すると、みんなが「なかなかできることじゃない」と褒め称えた。誰にでも経験がありそうな些細な出来事である。 「でも、たまたまそういうことが続いたあと、弟がお菓子のことでダダをこねたことがあったんです。すると親が『いつもはそんな子じゃないのに』『お菓子ぐらい』と言い、私も『いつもの拓実じゃない!』『拓実の意地悪!』と責め立てたそうです。正直、記憶にはないのですが……」

褒め言葉が人を縛ることも

 自分に失望の表情を向ける親や晴美さんの様子にショックを受けた拓実さんは、子どもながらに「まわりをガッカリさせてはいけない」と悟ったとか。そしてその後は、意識して行動するようになったというのだ。それを知った晴美さんは猛反省。 「そして気づいたんです。誰かを褒めすぎたり、ちょっとした出来事で“この人はいい人だ”というイメージを周りが持ってしまうことで、その人が“周囲の期待通りに行動しなければいけない状況”をつくり出しているということに……」  そして、「悪口だけでなく褒め言葉も、ときには相手を生きづらい状況に追い込んだり負担を与えたりする可能性もあって、周りはそれに気づきにくいのだと知りました」と晴美さん。  ときには褒め言葉も誰かを追い込む凶器となるかもしれないことは覚えておきたいものだ。 <TEXT/夏川夏実>
ワクワクを求めて全国徘徊中。幽霊と宇宙人の存在に怯えながらも、都市伝説には興味津々。さまざまな分野を取材したいと考え、常にネタを探し続けるフリーライター。Xアカウント:@natukawanatumi5
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