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インドネシア・ジャワ島を鉄道で周遊。“グランクラス越え”の半個室シートで「あまりの快適ぶり」に驚いた

車内で配られるナシゴレンの駅弁に舌鼓

スラバヤの中心地に位置するグブン駅

スラバヤの中心地に位置するグブン駅

 今度は街の中心部に位置するグブン駅から乗車で、駅構内には飲食店や売店、子供が遊べる遊具スペースに小さな庭園などもある。
特急『アルゴ・スメル』

グブン駅に到着した特急『アルゴ・スメル』

 筆者が乗り込んだのは『アルゴ・スメル』という特急。なお、ラグジュアリークラスはなく、利用したのは通路を挟んで2席ずつ配置されたエグゼグティブクラス。
エグゼグティブクラスの座席

エグゼグティブクラスの座席

 4時間近く乗っていたが、これでもまったく不満はない。だが、シートの幅や座り心地は日本のグリーン車のほうが上か。  また、食事は付いていないため、せっかくなので食堂車を利用してみることに。  車内で調理しているわけではないがインドネシアは食堂車が連結されている特急が多く、自分の座席に持ち帰らなくてもその場で食べられるようにテーブル席が並んでいる。
食堂車

内装のせいかゴージャスな雰囲気が漂っている食堂車

 筆者が購入したのはナシゴレン弁当。本当はスラバラ行きの列車でも食べるチャンスはあったが、座席順の関係で配膳が最後だったことから在庫がなく、この時食べたのはインドネシア料理とは関係ないミートソース・スパゲティ。
ナシゴレン弁当

食堂車で購入したナシゴレン弁当

 そのため、ぜひ食べたいと思っていた。調理してから時間が経っていないのか、保温していたのかは分からないが、まだ少し温かい。現地では何度も食べたナシゴレンだが、美味しく感じたのは車内だったからだろうか。

ジョグジャカルタで世界遺産を満喫

ジョグジャカルタ駅

ジョグジャカルタ駅

 昼過ぎに到着したジョグジャカルタは、インドネシアでも古都として知られる歴史ある街。  駅はそれほど大きくないが、市内にはホテルやゲストハウスが多くあり、街の中心部にはナイトマーケットもある観光地らしい賑やかな雰囲気だ。
ボロブドゥール寺院遺跡

ジョグジャカルタ郊外にある世界遺産ボロブドゥール寺院遺跡

 水の宮殿と称されるかつての離宮タマンサリ、世界遺産に認定されている郊外のボロブドゥール寺院遺跡などを訪問。存分に観光を楽しんだ後は、『タクサカ』という特急列車で再びジャカルタへ。
車内から撮影したインドネシアの田園風景

車内から撮影したインドネシアの田園風景

 終点のガンビル駅の1つ手前のジャティネガラ駅で降りたが、約6時間の列車旅は快適そのもの。車窓から見える建物は日本のそれとは違うが、稲作が盛んな国ゆえから郊外には田んぼが広がり、どこか懐かしさを覚える。  高速鉄道は乗車時間が短くアッという間に着いてしまったため、多少長くてもこっちのほうが列車の旅をしているという気分が味わえる。
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運賃は全体的に安く、夜行列車も充実
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フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。

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