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「戦力になっていないおまえに給料を払っている」と暴言を吐く上司にイラッ…新入社員がわずか“1か月”で退職するまで

歓迎会で余興を強要されそうになり、総務に相談するも…

 理不尽な「新人ルール」に抗いながらも我慢していた松田さんだが、とうとう堪忍袋の緒が切れる出来事が発生する。 「新入社員の歓迎会の日程が知らされたとき、部長からまた呼び出されました。『新人には何かしらの余興をやってもらうことになっている。同期の新人3人で『東京03』のコントをやってみてはどうか』と言われて……。これには3人とも呆れ顔でしたよ」 「何かしら考えます」と、お茶を濁して返事を後日に回すことで、その場を逃れたという松田さんら一行。 「同期の2人も『さすがにこれはひどい』と意見が一致し、総務部に相談しました。しかし回答は、『新人の余興はうちの伝統で、基本的にはやってもらうことになっている。でも、やりたくないのなら、やらなくてもいい』なんて、頼りないものでした。  2人は『評価が下がりそうだから、やるしかない』と諦めて受け入れていましたが、私は『こんなおかしな会社は辞めたほうがいい』と思って。その場で人事担当者に『それなら辞めます』と告げ、退職することにしました。在職は1か月弱でした」

呼び出されて「ふざけるな」と逆ギレ

 退職日が決まって溜飲を下げたのもつかの間、血相を変えた部長から“怒鳴り込み”が。 「最終出勤日の2日前だったでしょうか、部長から『ちょっと来い』と、会議室に呼び出されました。『もういいでしょ』と思いつつも、まだ在職中ですしね。仕方なく話を聞きましたが、要は退職理由の確認でした。のらりくらり適当に交わそうとしても、何度も何度も繰り返し問いただされて。『おめえの言う、わけのわからん押し付けが原因だよ』と、絶叫してやりたかったです」  部長がしつこく聞くのは、自らの保身のためだったようで……。 「私は『この会社でやっていくという気持ちがなくなった』といった筋で説明していたものの、部長は『納得できない』の一点張りなんです。これ以上どう答えればよいのかと辟易としていると、『私が責任を追求されるのではっきり言ってほしい』とのことで。どこまでも自分の評価しか頭にないんだなと、あらためて辞めることにしてよかったと思いましたよ(笑)。  一向に埒が明かないまま、『とにかくやる気がなくなりました』と機械的に返し続けていると、ついに人格否定をされました。『君はこれからもごまかして逃げるだけの人生を歩むのか。そんな姿勢では社会を渡っていけないぞ。こっちは採用にいくらコストをかけていると思っているんだね。ふざけるな』との、ありがた〜いお言葉を頂戴しました」
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「あんたのほうが…」と言い返したくなったが…
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複数媒体で執筆中のサラリーマンライター。ファミレスでも美味しい鰻を出すライターを目指している。得意分野は社会、スポーツ、将棋など
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