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「つくづく現役世代は損ばかり」厚生年金の積立金“流用”で基礎年金を底上げする政策の行く末

社会保険料で何を守り、何を削るか

私はまずは前者を目指し、現役世代のための手取り増が最善であるという立場を取る。選挙が近いせいか消費税減税を訴える声が大きくなっている。反対ではないが、さらに踏み込んで社会保険料の低減で手取り増を目指すのも手だ。 現役世代から高齢者への再分配という性格が強い以上、「保険」に相応しくない不必要な医療を抑制するために、高齢者の窓口負担増や市販薬で代替できる医薬品の保険適用は外していくといった政策は必要だ。これを唱えれば高齢者と業界団体の票は逃げていく。しかし、今の医療体制を支えるためには現役世代の負担増しか選択肢がない以上、社会保険料で何を守り、何を削るかは待ったなしの課題だ。 年金にせよ、医療にせよ高齢者が充実した制度を求めるというのならばそれでいい。満足な手取りがない世代の上に成り立っていることを忘れずに求めることが絶対の条件になると思うが……。
石戸諭

石戸諭


ノンフィクションライター。’84年生まれ。大学卒業後、毎日新聞社に入社。その後、BuzzFeed Japanに移籍し、’18年にフリーに。’20年に編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞、’21年にPEPジャーナリズム大賞を受賞。近著に『「嫌われ者」の正体 日本のトリックスター』(新潮新書)
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