ライフ

30分間あおり運転された男性が「110番通報しなかった」ワケ。「私の“所持品”に問題がありまして…」

スピードが出せない理由

 完全無視しながら法定速度を守りひたすらゆっくり走行する野島さん。本当はすぐにでも110番したかったそうですが、それができないわけがあったといいます。 「所持品に問題があったんです。実を言うと、その日は離れて住む父親の家へ行き庭の雑草を刈る約束をしていて、草木を刈り取る際に使う「かま」や「くわ」を後部座席に載せていました。  おまけに、夕食も作ってやろうと、包丁も……。それに加え、ナンバープレートを照らす電球も片方が切れていたので、最悪の場合「銃刀法違反」と「整備不良」でこっちが警察のお世話になる可能性もありましたから」  そんなことを知らない後続車は、その後も腹の虫がおさまらないのかひどいあおり運転を続けていました。さすがに我慢できなくなった野島さんは、一瞬だけ速度を上げて逃げ切ろうと試みたそうですが、すぐにわれに帰り、再び法定速度のノロノロ運転を貫いたそうです。 「つらかったのは、あおり運転の主に反撃ができなかったことです。ルームミラーで見ると、自分よりかなり年下の細身の男性でしたので、柔道部出身の私なら万一喧嘩になっても勝てる自信はありましたけど……。まあ、いい年して何を言ってるって感じですが」

逆の立場になってわかったこと

 かなりの長い間あおり運転の被害に直面した野島さん。立場が逆になったことでいろいろわかったことがあるそうです。 「今まで私は自分本位な運転ばかりしていたんだと気づきました。今回は、自身の理由とはいえ、どうしても速度が上げられない状況でしたが、例えば、体調が悪いとか、超初心者だとか、人にはさまざまな理由があって当然だと思うのです。それを、ただノロノロ走っているという理由で車間距離を詰めたり、クラクションを鳴らしたりするのはあまりにも不適切なんだなと。  あと、あおっている輩の顔つきや表情を冷静に見ると、とてもその表情がこっけいに見えて、情けないと感じてしまいました」  野島さんは今回の教訓を生かし、それ以降はかなり運転マナーが変わったそうです。 「あと、銃刀法違反にならないように、刃物類の所持にも十分気を配らなければいけませんね」 <TEXT/八木正規>
愛犬と暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
1
2
【関連キーワードから記事を探す】