ニュース

路上で若者が痙攣や失神…新種の危険ドラッグ“ゾンビVAPE”の中身とは「香港では中学生の乱用も問題視」

安価でユーザー層が若すぎる

[ゾンビVAPE]密売ルートを追え!

路上でピクピク痙攣する少女

 前出の記者によれば、沖縄県内の小中高への注意喚起が行われていたという。ユーザー層が若いこともあり、当局は迅速に動いたのだろうか。  では、実際に現地ではどのような形で流通しているのか。 「切れ目の早いダウナー系のドラッグが流行っているという話が去年くらいから噂になっていた」と話すのは、沖縄の暴力団関係者だ。 「草(大麻)と似たような鎮静効果があるって話だが、効き目は数秒しかもたないらしい。リキッド1本でだいたい3000円ぐらいで売っているという話だった。那覇の歓楽街の松山にあるクラブにかなり出回っているという話が回ってきていて、一度、うちのシマでも半グレみたいな若いのが売ってる現場を捕まえたことがある。モノは県外から持ち込まれたようだった」  沖縄で流行しているエトミデートだが、実はそれ以前からすでにアジアで社会問題となっていた。中華圏の事情に詳しいライターの廣瀬大介氏は言う。 「香港や台湾でも’23年末くらいから流行り始め、街中で痙攣を起こしながら立つ姿や、道路の真ん中で踊ったり、寝そべる姿などが各地で報告されました。ユーザーは若く、香港では1本6000円くらいで売られていて、中学生の乱用も問題視されています。リキッドはイチゴやマンゴー、カシスなどフルーツのフレーバーが添加され、女性ユーザーが多いのも特徴です」

電車内で錯乱してガタガタ震える男性も

[ゾンビVAPE]密売ルートを追え!

路上で突然寝そべって絶叫!

 現地では「ゾンビVAPE」や「太空油」と呼ばれており、SNSやニュース映像を確認すると、電車内で突然ガタガタ震えだして錯乱する男性や車が行き交う路上の真ん中で踊りだす女性の姿が。  さらに電車内で堂々と吸引し、フラフラになりながら下車、その後プラットホームにぶっ倒れる女子学生を映し出した動画もあった。  公共の場所で意識混濁状態に陥る若者の動画はほかにも多数あり、連日、現地ではニュースで取り上げられていた。 「同じ麻酔薬としては近年、路上でゾンビのようにさまよう大勢の依存症者を生んだフェンタニルの乱用がアメリカで社会問題化していますよね。エトミデートはいわば、アジア版のフェンタニルといったところでしょう」(中華圏の事情に詳しいライターの廣瀬大介氏)  沖縄での蔓延は、台湾との距離が近いことが関係ありそうだが、さらに今、沖縄から本土へ広まりつつある。

ゾンビVAPEとは

[ゾンビVAPE]密売ルートを追え!全身麻酔薬「エトミデート」を混入させた電子タバコのこと。同薬は医療用で日本では認可されていないが、呼吸抑制が起きにくいということで海外ではメジャーな存在だ。本来、注射や点滴で使用されるが、吸引により即効性が高まるため麻薬としても使用されている。 取材・文/週刊SPA!編集部
1
2