お金

「スーパーで高くて買うのをあきらめることが増えた」「Swich2は高すぎて買えない」“中流貧民”3700人が訴える生活苦の実態

教育費に介護負担……追い込まれる氷河期世代

[中流貧民]3700人の肖像なぜ、中流の生活は苦しくなる一方なのか。第一生命経済研究所の永濱利廣・首席エコノミストは次のように話す。 「現役世代のボリュームゾーンである1700万人の就職氷河期世代が“割を食わされている”という要因があります。バブル崩壊後の経済低迷期に就職活動を余儀なくされて低賃金が常態化。非正規雇用の拡大で正社員になれぬまま働き続ける人も少なくなかった。実際、年代別非正規労働者の比率を見ると、35~54歳は25~34歳よりも高い。それでいて社会保険料負担が上がり続け、インフレが進めば、生活がよくなるはずがない」 貧困問題を長年取材するジャーナリストの小林美希氏は氷河期世代特有のリスクに言及する。 「世帯年収が1500万円もある40代女性でさえ、子供の教育費負担が重すぎて、『ペットボトルのお茶も高く感じる』と話していたように、教育費の負担が上がり続けているのも氷河期世代の生活苦の一因。氷河期世代は年齢的に親の介護問題も抱えがちですから、子と親のダブルで負担が発生しやすい」 今回の調査では親の健康不安を抱える人が593人にのぼり、「子供が大人になるまで育てきれるか不安だ」という人が子育て中の人の約10%に上った。一方、「大卒初任給ばかり上がって自分の給料は上がってない」という人も約10%おり、若者との格差を感じている様子も垣間見えた。

収入・仕事編

(n=世帯年収400万~700万円未満の男女3700人 複数回答) ・昇給しても使えるお金は減っている 1430人 ・会社では昇進できず平社員として働いている 891人 ・大卒初任給ばかり上がって自分の給料は上がってない 560人 ・本業の収入が増えないので副業を最近始めた 308人 ・転職してみたが年収が下がった 293人 ・残業が禁止されて収入が減った 265人 ・昇給したが住宅補助などが削減されて収入が減った 149人 ・ここ数年でリストラされた、リストラ対象になった 102人

健康・社会保障編

(n=世帯年収400万~700万円未満の男女3700人 複数回答) ・将来、年金だけで暮らしていけないと感じている 1245人 ・健康保険料や税金が上がり家計が苦しい 1095人 ・社会保険料はリターンが合わないので払いたくない 714人 ・急病や入院に備える十分な貯金はない 536人 ・社会保険料を上げるならせめて減税してくれ 520人 ・健康不安はあるけど高くて人間ドックには行けない 403人 ・体を壊しても病院に行くのは我慢している 274人 ・生命保険・医療保険が払えなくなって解約した 172人

家族編

(n=世帯年収400万~700万円未満の男女3700人 複数回答) ・親が要介護状態、ないしは健康不安を抱えている 593人 ・配偶者に対して「もっと稼げよ」と思ってしまう 378人 ・家計が苦しすぎて夫婦喧嘩をする 330人 ・「親ガチャ」には恵まれなかったと感じる 322人 ・「家族がいなければ生活がラクだ」と思ってしまう 218人 ・子供が大人になるまで育てきれるか不安だ 191人 ・子供が欲しいけど経済的に難しいと諦めた 91人 ・子供の習い事をやめさせて出費を減らした 91人 【第一生命経済研究所 永濱利廣氏】 首席エコノミスト。景気循環学科常務理事なども務める人気エコノミスト。近著に『就職氷河期世代の経済学』
[中流貧民]3700人の肖像

第一生命経済研究所の永濱利廣氏

【労働問題ジャーナリスト 小林美希氏】 『週刊エコノミスト』記者を経てフリーに。就職氷河期世代の雇用や子育ての問題を継続的に取材。『年収443万円』など著書多数
[中流貧民]3700人の肖像

労働問題ジャーナリストの小林美希氏

取材・文/週刊SPA!編集部
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