更新日:2025年06月26日 09:57
お金

財務省デモは中流貧民の怒りの発露。この怒りが日本にもたらす変化とは

左派と右派双方を取り込み拡大した解体デモ

[中流貧民]3700人の肖像

成蹊大学教授・社会学者の伊藤昌亮氏

「さらに解体デモが特徴的なのは、左も右も入り交じっている点にあります。本来、税や社会保障で『取られるお金を減らそう』という要求は、小さな政府を望むネオリベラルな立場で支持されてきました。しかし、賃上げの恩恵がなく、社会保険が手薄な自営業者などが多く参加しているがゆえに、社会保障の充実を求める“大きな政府”を志向する人たちが多く、そこには右派も入り込んでいます。 その一例が、『排外福祉主義』と呼ばれる外国人排斥を訴える勢力。外国人が日本の福祉に“タダ乗り”しているという思い込みから、移民や不法滞在者の排除を求め、その実現によって自分たちの福祉の充実や社会保険料負担の軽減を進めようとしているんです」 国債をどんどん発行して社会保障を手厚くせよという主張のなかに「我々の社会保障を手厚くするために外国人を排斥せよ」という主張が混在しているわけだ。そのどちらか、ないしは両方に共感する中流層が解体デモで怒りを発散している。この怒りが日本にどんな変化をもたらすのか注目したい。

3700人調査概要

今回、取材班は世帯年収400万~700万円未満を「中流」と位置づけ、2人以上世帯で首都圏および大阪・名古屋などの大都市で暮らす30~50代男女3700人に5月28日から6月3日にかけてアンケートを実施した。その調査対象の主な属性分布は下記のとおり。 子供あり・なし 子供あり 71% 子供なし 29% 働き方 会社員(正社員) 71% 会社員(契約・派遣) 8% 公務員 4% 自営業 7% 専業主婦 10% 世帯年収 400万~500万円 37% 500万~600万円 49% 600万~700万円 14% 【成蹊大学教授・社会学者 伊藤昌亮氏】 日本IBM、ソフトバンクなどを経て現職。メディア研究専門。『炎上社会を考える』『デモのメディア論』など著書多数 取材・文/週刊SPA!編集部
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