更新日:2025年06月30日 11:04
仕事

「人生もビジネスもゲーム」7社をイグジットした“令和の虎”安藤功一郎が語る成功哲学とは?

◆「人生はゲーム。運は“使いたい時”まで貯めておく」

水野:安藤社長の人生はかなり破天荒で、普通の人ではなかなかそのような考えまで及ばないというか、戦略思考というか、どのような感覚で人生やビジネスを捉えているのですか? 安藤:そうですね、基本的にはゲームだと思っています。自分に降りかかる困難なこともイベントみたいなもの。どうやってクリアしようかなって考えるのが楽しい。だから、タイで起業したときも、次から次へと新しい会社を作ってしまう。  レンタカー事業を始めたのも、「なんでこんな待たされるんだろう」「もっと便利な料金体系にできないかな」と自分が不便に感じたことを解決するゲーム、みたいな感覚で。 水野:そのゲームを有利に進めるうえで、「お金」と「運」についてはどう捉えていますか? 安藤:お金は、さっきも言ったように僕にとっては「時間」と「選択肢」を買うための道具なんです。お金があれば、やりたいことへの時間を短縮できたり、いろいろな手段を選べるようになる。  逆に、お金がないと時間がかかったり、できることが限られたりする。だから、お金を有効に使えば使うほど、さらに時間や選択肢が増えて、結果的にお金も増えていく。そういうものだと思っています。 水野:では、「運」についてはどうでしょう?「運の正体はゼロサム」とお考えと聞きました。 安藤:運って、基本的にはプラスマイナスゼロだと思っています。良いこともあれば悪いこともある。ただ、その運を「いつ使うか」は自分でコントロールできるんじゃないかな、と。  例えば、「今日、デートだから雨降らないでほしいな」ってところで運を使ってしまうと、本当に大事な商談とか、ここぞというときに運が残ってないかもしれない。逆に、小さな不運を受け入れておけば、そのマイナス分がどこか別のところでプラスとして返ってくる。 水野:なるほど! 日常の小さなラッキー・アンラッキーに一喜一憂せず、本当に使いたいときのために運を「貯めておく」という感覚ですか。 安藤:そうです。だから、「運がいい人」っていうのは、本当に運がいいんじゃなくて、「自分は運がいい」と思い込んでいるだけ、とも言えますね。ただ、その思い込みが大事で。  あとは、仏教でいう「喜捨(きしゃ)」、喜んで捨てると書くのですが、そういう考え方も大事にしています。何かを手放さないと、新しいものは入ってこない。執着せずに手放すことで、また新しい運とかチャンスが入ってくるんじゃないかな、と考えています。

◆ムエタイ王者から“令和の虎”へ。有名になって生まれる「影響力」

水野:ビジネスでのご活躍はもちろんですが、安藤社長はタイでムエタイのチャンピオンにもなられていますよね。これはどういう経緯なんですか? 安藤:最初はダイエット目的で始めたんですよ(笑)。でも、やっているうちに試合に出ないか、と言われて。アマチュアの試合でたまたま引き分けたのが悔しくて、「3年以内にチャンピオンになる」と公言したんです。  周りは「え、無理無理、何言ってんの?」みたいな反応でしたけど、僕はそう言われれば言われるほど燃えるタイプなんで。 水野:公言して、本当にチャンピオンになってしまうのがすごいですよね。しかもムエタイはタイの国技。外国人には相当ハードルが高いのでは? 安藤:かなりハードルは高いです。まず判定が完全にアウェイなので、タイ人選手相手だと、ぶっ倒さないと勝てない。僕も顔面だけで40針以上縫ってますからね。ムエタイは肘や膝とかも使うんですが、肘って尖っているので、まぶたがすぐ切れちゃうんですよ(笑)。 水野:壮絶ですね……。そして現在のご活躍といえば、「令和の虎」への出演です。これはどういったきっかけだったんですか? 安藤:あれは自分で連絡して、立候補したんです。もともと「マネーの虎」を見ていて面白かったし、「令和の虎」もYouTubeで見ていまして。自分ならこういう価値提供ができるんじゃないか、特に海外でビジネスしたいっていう志願者が出てきたときに、他の虎のメンバーは国内がメインだから、僕がいたら話が合うし、番組も盛り上がるだろうなと思ってプレゼンしました。 水野:自ら売り込みをしたんですね! 番組に出演されて、何か変化はありましたか? 安藤:それはもう、めちゃくちゃありましたね。一番大きいのは、自己紹介がすごくラクになったこと(笑)。「あ、令和の虎の!」って言ってもらえるのんで。  あとは、会える人の幅が格段に広がりました。今、僕が会おうと思って会えない人って、ほとんどいないんじゃないかな。総理大臣とかは別ですけど(笑)。 水野:影響力が格段に上がったわけですね。番組での出資の決め手はなんだったのでしょうか? 安藤:いろいろありますが、最終的には「その人と一緒に仕事がしたいか」「その事業が社会のためになるか」といった、フィーリングに近いところもありますね。もちろん事業計画も見ますが、最後は人かな。 水野:顔を出してメディアに出ることで、影響力を持つことのメリット・デメリットについてはどうお考えですか? 安藤:メリットは今言ったようなことですよね。ビジネスもやりやすくなるし、いろいろなチャンスも舞い込んでくる。一方で、影響力が強い分、プライベートは犠牲になるし、一歩間違えれば炎上するリスクもある。影響力って、使い方次第で武器にもなるけど、凶器にもなり得る。  ただ、ビジネスでお金儲けしたいと思うなら、顔を出して影響力を持つことのメリットのほうが大きいと思いますよ。持っていて損はない。顔を出せないような、後ろめたいことをしてるヤツは儲からないですから。 水野:いろいろお伺いしましたが、最後に一番伝えたいことは何ですか? 安藤:一番伝えたいのは、やっぱり「覚悟」の大切さですね。僕自身の経験から言っても、何かを成し遂げるとき、大きな決断をするとき、そこには必ず「覚悟」があった。タイで起業したときもそうですし、ムエタイでチャンピオンになるって公言したときもそう。その「覚悟」が、結果的に運を引き寄せたり、お金に繋がったりするんだと思うんです。結局、すべては「覚悟」から始まる。それが、僕が一番伝えたいメッセージですね。 【プロフィール】安藤功一郎(あんどう・こういちろう) 1981年、神奈川県座間市生まれ。実業家、投資家。 大学卒業後、株式会社ガリバーインターナショナル(現・株式会社IDOM)に入社し、24歳で当時の東証一部上場企業史上最年少部長に就任。 その後、タイ・バンコクに移住し、旅行会社、不動産仲介会社など10社近くを起業、うち7社を売却した連続起業家。 2012年設立のDear Life Corporation(ディアライフ)は、バンコクNo.1の日本人向け不動産仲介会社へと成長。 2022年、ディアライフは株式会社GA technologiesと経営統合。現在はGA technologies執行役員(海外事業担当)およびGA technologies (Thailand) Co., Ltd.、RENOSY (Thailand) Co., Ltd.のCEOを務める。 YouTubeチャンネル「令和の虎」に虎(投資家)としてレギュラー出演中。2024年1月、初の著書『覚悟がすべてを変える 運とお金の正体』(サンライズパブリッシング)を出版。セレッソ大阪サッカースクール・バンコク校の運営にも携わる。 <取材・文/水野俊哉・高橋真以>
1973年生まれ。作家、出版プロデューサー、経営コンサルタント、富裕層専門コンサルタント。ベンチャー起業家、経営コンサルタントとして数多くのベンチャー企業経営に関わりながら、世界中の成功本やビジネス書を読破。近年は富裕層の思考法やライフスタイル、成功法則を広めるべく執筆活動をしている。現在は自ら立ち上げた出版社2社や文化人タレントプロダクション、飲食業のオーナー業の傍ら、執筆やコンサルティング、出版プロデュース業を営んでいる。国内外問わず富裕層の実態に詳しく、富裕層を相手に単にビジネスにとどまらない、個人の真に豊かな人生をみすえたコンサルティング・プロデュースには定評がある。 著書はシリーズ10万部突破のベストセラーとなった『成功本50冊「勝ち抜け」案内』(光文社)など27冊、累計40万部を突破。最新刊に『成功する人は、なぜリッツ・カールトンで打ち合わせするのか?~あなたを超一流にする40の絶対ルール~』(サンライズパブリッシング)がある。
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