更新日:2025年07月03日 17:43
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「ココイチ」の客単価は1200円。高級化で“客離れ”が進むも「過去最高益」を更新するワケ

グアムのココイチは「客単価2900円」

 業績が好調とはいえ、ココイチの客数は90%台前半で推移するようになりました。飲食チェーンは基本的に、出店を重ねることで業績拡大を目指します。客数が伸び悩む中で出店を重ねれば、命取りになりかねません。  そこで、壱番屋は成長に向けた手を打ちました。その一つがラーメン店の買収。2024年12月にKOZOUの全株を取得すると発表しました。この会社は「極濃豚骨 らーめん小僧」などの店舗を運営しています。2023年3月にも竹井という京都のつけ麺店を買収していました。  壱番屋はフランチャイズ主体の会社です。直営店で伸ばすというよりは、ラーメン店のブランドの磨き込みを行い、フランチャイズ展開を狙っているのでしょう。  主力のカレー店は海外に軸足を移しつつあります。すでにアメリカでフランチャイズの1号店をオープン。今年12月にシリコンバレーにフランチャイズ2号店の出店を控えています。アメリカのフランチャイズ展に年3回以上出展し、加盟を希望する人を精力的に集めているのです。  アメリカ以外での展開も強化しており、今年5月にグアムに初出店しています。これで海外店舗は216。グアムの店舗は客単価2900円を想定しているといいます。日本の感覚からすると信じられませんが、海外店は強気の設定をできるという魅力があります。  店舗展開が順調に進めば、業績の拡大に一役買うことになるでしょう。 <TEXT/不破聡>
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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